昨年2024年の12月の「しめ縄づくり」の後片づけがすんで、ゆっくりしていたら、小3のMさんが「ここでお餅つきしたい」と言って来ました。その後、サポーターズで来年1月のイベントは何がいいか、相談をしたところ、お餅つきをnagomi で行うことになりました。
早速、出来ることから準備していきました。それは当日の早朝まで続きました。
▶初めに『お餅つきに必要な用具類は揃うか?』
サポーターズが持っているお餅つきに使う用具などを出し合いました。その結果、ほとんどの物が間に合うことが分かりましたので、誰が何を用意するかを決めておきました。
▶テーマ『みんながお餅つきできるようにする』ことを実現するために
イベントの核心に当たる、参加したみんな、どの子も、餅つきが出来るようにするために、重くない杵を作ることにしました。竪杵(ウサギ杵)がいいと判断し、作ることにしました。

知り合いに声をかけ、適当な材が手に入らないか、協力を呼び掛けたところ、高野山の近くのお店を紹介していただきました。

作るのに日数が要るので、すぐにサポーターが見に行ってくれました。しかし、思うような素材が見つからず、結局、サポーターのご実家から広葉樹の木を提供していただくことになりました。ナイフで皮を剥き、電動ディスクグラインダーで削って作っていきます。



やっと3本できました。一番上の杵の木は「栗」の木でしたが、下の2本は名前の分からない木でした。万一のために県立自然博物館の学芸員に幹や枝などで、同定してもらいに行きましたが、葉やせめて芽がないと同定は困難とのこと。安全を考え、使わないことにしました。そこで、新たにウリハダカエデの木を採ってきていただいて、作ることになりました。


また、削りました。真っ白なきれいなパウダーがたくさん出ました。

都合、5本の竪杵ができました。これなら小さな子も、お餅つきができそうです。
▶買い物をする
参加者が確定したので
もち米・餅取り粉・軍手2・柄杓・消毒液などを購入しました。
▶使うもの全てを洗い、消毒する
石臼、杵大小、竪杵(ウサギ杵)、羽釜大小、せいろう、タオル、布巾、バケツ、手水用の鍋=底面が広いので安定、せいろうのふた、羽釜大の上にのせる穴あき板、柄杓、軍手、もろぶた
洗った後はアルコール消毒をしました。
▶竈(かまど)を改良する
nagomi には竈があります。これまで粽や柏餅など作るのに活躍してきましたが、燃焼させると煙突の位置が悪いためにうまく燃えない問題を抱えていました。今回、その改善にも取り組みました。

たくさんのサポーターが来てくれて、この工事に挑戦しました。
うまく空気の流れができ、よく燃えるようになったか、実際に火を入れて確かめました。



これは子どもらがやってくれました。

マッチの軸もしっかりつかんで、

うまく、点火しました。
煙突からは、ちゃんと煙が上がり、効率よく燃えるように改善されました。
▶手作りコンロ
▶前日は
もち米を研いで倍量の水に12時間浸け、せいろうで蒸す前の下準備をする。
▶役割分担をしておく
当日の役割分担に、サポーターズに事前に立候補していただきました。
①つき手:全員でつきますが、初めのとても力の要る「こねる」と、しっかりと「つきこむ」ことをする担当
②返し手:手水と私などは言っていました。つき手に合わせて、そのそばでまんべんなくつけるようにする担当
③餅とり:手袋と軍手をし餅取り粉をつけて、丸めるようにちぎる人
④蒸す担当。もち米が蒸し上がったかどうか判断し、それを石臼まで運びます
⑤湯沸かし
➡④と連携して羽釜大でせいろうでもち米を蒸している時に柄杓で熱湯を随時、足す担当
➡餅つき前に石臼と杵をお湯で温めておく。
⑥かまど:もち米を蒸すのに1時間半はかかるだろうと判断し、朝早く火を入れ、湯を沸かし、もち米をせいろうで蒸し始める担当
=イベントのために必要な役割=
▶受け付け・会計、▶カメラ、▶会場設定指揮、▶お餅つきのいわれのお話、▶挨拶、▶緊急用の車の手配、▶緊急用の自転車、▶司会・進行
これらの役割分担をサポーターズの方々がすすんで立候補し、受け持ってくれました。もちろん、経験があるからではありません。やったことのないことにチャレンジしてでも、しっかりとこの体験活動をみんなにしてほしいという気持ちからです。そして、学びたい、スキルを身につけたいという思いで引き受けてくれました。(当日、欠席せざるを得なくなった方が出たのですが、他のサポーターがすぐに、その方の役割を引き受け、カバーしてくれました)
こうしたサポーターズの支えと取り組みがあったから、このイベントが開催の日を迎えられたのです。
こうした事前の取り組みは、サポーターズに限ったことではなく、参加する子どもたちの内面でもみられたことが感想文に表れていました。イベントへの思いが子どもの心の中に醸し出されています。今後、育んでいきたいとっても大事な営みだと考えます。