N小 Mさんの授業から~6月例会報告1/2~


先生方が、5年理科の中でもっとも扱いにくいというのがこの『ふりこ』の単元です。それは、子どもたちの生活の中に体験となっていることが少ないので、どう授業化すればいいのかという問題があるのです。子どもたちに動機付けるには、どうすればいいか=これが問題でした。

「子どもたちが、学ぼうという気持ちがわいてくるように、どうしたらいいか」が教材研究時の最も重要な問題でした。


ところが、1年間を振り返って、理科の授業で「一番印象に残った授業は?」の問にMさんのクラスの3分の1の子どもたちからこの「ふりこ」だとの回答があったという。そのMさんの授業って、一体、どんな授業だったのでしょう?~分析し、学びあいました。

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今回の授業は、NCEGで初めて教材研究して取り組んだ授業でもありました。その時、話し合われた中で出されていたポイントは、
①子どもたちに振り子を見せること

②子どもたちが振り子で自由に遊ぶこと
③子どもたちが振り子を自分で作って、お互いの振り子を見せ合って楽しむこと
④そういう活動の中から、子どもたちが振り子について気づいたことが出し合えるようになるし、さらに、調べてみたい事が出せるようになるということでした。(本年2月7日ブログ参照)

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それを受けて、Mさんは、

子どもたち自身の学習課題にしていくために、「振り子フェスティバル」を提案したのです。言わば、「ふりこ」を子どもの新しい遊びにしてしまおう」ということです。その際、Mさんの作ったふりこを見せながら、「この先生のふりこよりもゆっくりふれるものを作る」というねらいを子どもたちに持たせました。子どもたちに単純明快に課題も伝えることができました。




子どもたちはめいめいに振り子を自由に作ってきました。さまざまな材料で作られたふりこです。その後は、「くらべっこ」です。これも、分かりやすい科学です。「比較する」ことで目で確かめ合えるのです。




すでに子どもたちの探究心は、大いに高まっていて、調べさせられるのではなく、調べたいという子どもたちばかりで、スムーズに展開していきました。


また、「同じ条件で実験して調べないと」ということも、すんなりと子どもたちから出され、意欲一杯に確かめていけたそうです。

・今後の課題:この学習したことを一段高い次元にまで昇華していくことは、できなかっただろうか~。


NCEGが初めて教材研究して臨んだ授業は、Mさんのアイデアで「楽しくよく分かる授業」となりました。


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=追伸=

Mさんの授業後の感想

・知ろうとする子どもたちの意欲は、実験準備をするのが間に合わないほど大変なものでして、次へ次へと自分たちで取り組んでいました。

・授業の構成を考えることの大切さを改めて感じました。

・今回、NCEG初めての教材研究として取り上げ検討してもらったのですが、理科の教材研究を集団でした経験がなく、勉強になりました。

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※教科書通りに授業をしていたら、こんな授業は生まれなかったことでしょう。やったあ


※子どもたちの思考の流れにそった授業を創りあげていくことが最もいい授業にする基本であること。重要


※それにしても、生活とつながりを持ちにく課題を小学校の理科の単元の一つに据えるのはいかがなものでしょうか?まさか、「実験をするときには条件をそろえることが必要だ」ということを学び取らせるための単元だったのではないでしょね!ファック!