2学期が始まりました。先日、低学年を担任している先生方から相談を受けました。相談の内容は「教科書には、学校の動物などと遊ぼうということが書かれているのだが、うちの学校には鶏も、ウサギも飼っていないのでどうすればいいでしょうか?」ということでした。
『生き物を飼おう』
「身近な生き物と触れ合ったり、世話をしたりする活動を通して生き物に親しみを持つ」というねらいに沿って考えてみました。
校庭には、たくさんの生き物がいます。いろいろいますが、子どもたちが興味を持ちやすいのは、動物の方です。動物もいろいろありますが、たいがいの学校の校庭には、
バッタ
キリギリスの仲間
コオロギ
カマキリ
アゲハチョウ
などがいます。
校庭を子どもたちと一緒に散策しながら、虫採りをします。
虫の採り方やつかみ方をていねいに教えます。もし、先生が知らない場合は、得意な子どもがいますからその子に教えてもらいます。この時、虫が苦手でも、決してそんな態度はとらないこと=生物を学習の対象として受け止められない子どもたちになってしまいますので。
虫を採りながら、①どこにいたか(すみか)、②何を食べていたか(餌)などなども観察できるかもしれません。その観察したことをふまえて、下記のような準備をして教室で飼います。
肉食もする虫の代表としてコオロギと、草食の虫としてバッタ(オンブバッタやショウリョウバッタなど)を飼ってみましょう。
用意するもの:飼育用のケース(2)、土、竹串、キュウリなどの餌、煮干し、干し草(藁でも)、あれば霧吹き
“バッタを飼う”
・ケースに土を入れます。これは、バッタの産卵用です。
・竹串にキュウリやナス、リンゴやナシを剥いたときに食べない芯の部分や皮などもOK
・これにイネ科の草(エノコログサなど)を入れてやったらなおいいですね。(根っ こをつけたままとってきて飼育ケースの土に植えてやると長持ちしますよ。)
・霧吹きで水をやる。
“コオロギを飼う”
・ケースに産卵用の土を入れる。その上に、干し草など潜り込めるものを入れておいてやる。
・竹串にバッタ同様の餌を入れる。
・煮干しを入れる。これは、共食いを防止するためです。
・霧吹きで水をやる。
どちらのケースにも蓋をするのを忘れないようにしましょう。
“飼い方”
飼い方は、この餌がなくなっていないか、カビなどが生えたり傷んでいないか等をチェックすることです。そして、毎日、水をつけてやってください。水は、霧吹きでやったらいいのですが、餌にかかるとカビが生えやすいので気をつけてください。
“留意点”
子どもたちは、様々なことに興味を持っています。
教室で虫を飼い始めても、子どもたちは、この世話だけするわけではありません。だから、先生も子どもに責任を持たせるというだけではなく、一緒に楽しみながら飼うようにすることが大切です。
~飼いながら、様々な発見があります。その発見を、できたらその都度、先生も子どもたちも確かめるようにしましょう。また、授業で、それらを交流し合うようにしましょう~
・授業をしているとコオロギの鳴き声が聴こえてきます。
・冬の間、そのまま置いておくと、春には小さな小さなバッタやコオロギの子どもがかえってきます。ガーゼで蓋をしておきましょう。