畑の水辺のビオトープ(池)の水際に野良仕事の休憩を兼ねてしゃがんでいたら、私のすぐ目の下へギンヤンマが飛んできたのです。飛んでくるなり、水もに浮かんでいるアサザの円い葉に留まり、すぐにその縁をつかんで尾を水中に入れようとし始めました。ところが、アサザの葉がたくさん浮かんでいるために、それが邪魔になって尾を水の中に入れられず尾先を右往左往させています。


 ようやく、浮かんだ葉と葉の間のすきまに辿り着き、水中へ。すると、今度は、水中でモゴモゴと~。ギンヤンマは、この浮いている葉の下に伸びている茎に産卵するのです。きっと、水中でもその茎を見つけ出すのが難しいようです。つかんでいた葉の縁が、めくれあがるほどに自分の尾を水中深く押し込んで産卵場所を探しているようでした。その葉の持つ位置も、3回変えて約4分ほど産卵に費やしていました。


 その後、すぐそばの葉に飛んで移動し、また、同じように産卵行動を繰り返していましたが、この時、尾を腹側に曲げて産卵するものとばかり思っていたのですが、反対に反らしても産んでいるところを確認できました。


その後、さーっと飛び去って行きました。


 10分足らずの出来事でしたが、私のいる事も気にしないで、命の営みを続けていたこのギンヤンマに感動しました。


 私の造った水辺のビオトープでは、ギンヤンマが毎年孵っていますが、かれらの大切な場所として位置づいていることをうれしく思いました。きっと、学校のプールでも、今、ウスバキトンボが羽化をしているでしょう。どうか、プール掃除の際には、掃除の前にみんなでヤゴをすくってから、掃除をするようにしていただきたい。トンボたちにとっては、学校のプールはとっても大切な水辺なんです。