去年、2年生時に担任したY君が金曜日、私の元に小さなコンパスの入れ物のようなものを持って来て

「先生、見て~」

ケースの中にはおがくずのようなものを入れています。その中に、小さなゾウムシが

「ちっちゃいなあ、可愛いなあ」

「うん、かわいいやろ~」


去年もそうでした。毎日のように何かを持って来ては、見せてくれた子どもでした。


「先生のうちに、もっと、大きなゾウムシいてるで」と言うと

「持って来てっ!」

「オリーブの木にやってくるオリーブアナアキゾウムシていうの。そのゾウムシ、オリーブの幹と同じ色だし、模様もそっくりなんやで」

「持って来て、持って来て」


土日をはさんで、そのゾウムシを持って学校へ行くと、すでにY君は、職員室前の廊下で待っています。


「オスとメス、入ってるでぇ」

「なんで、オスとメス、わかるの?」

「交尾してるのを採って来たからね」


餌用に入れておいたオリーブの葉がなくなったら、同じ仲間の校庭にあるキンモクセイの葉でもいいから、いれてやるといいことを説明しておきました。


Y君にとって、大きいことと、オリーブの幹とそっくりのゾウムシであることが大変、興味を抱いたようでした。


また、餌がなくなったころに、声をかけてやろうと思います。