イネ科の植物は、普段の私たちが愛でる花のイメージとは異にする花を咲かせますね。トウモロコシの場合は、特に変わっているように思います。
トウモロコシの花は、一つの株に雄花と雌花の二タイプが咲きます。雄花は、一番上に立ち上がっています。雌花は、この写真では、下の方にひとつあるのが見えます。
そして、花は、いつも雄花から先に咲き始めます。
その後で、雌花が咲いてくるのですが、それが特に変わっています。どの株も、雄花を咲かせて花粉を振りまいていますが、雌花を咲かせているのは、まだ、さほど、多くありません。
これが雌花です。めしべがこんなに長いひげ状なのです。何本あるのでしょうか?すごい数ですねえ。
一本一本のめしべの下に一つ一つの子房があって実になります。それが、あのコーンの一粒一粒なのです。
この雌花の柱頭に雄花からの花粉が風などの働きで付着して、初めて受精します。
もし、このひげの(めしべの)一本の先に花粉がつかなかったら、その一粒は、実にならないことになります。私などがトウモロコシを栽培したら、必ず、そうした実がまばらについたトウモロコシになります。でも、販売しているトウモロコシは見事に一粒一粒がちゃーんと実っていますよね。