今年4月にヒキガエルたちが産卵していた箇所は2つでした。そのうちの従来から産卵に使われていた場所の水たまりは、心配した通り、干上がっていました。右側からの水の流入が台風によって大量の土砂が覆い被さり、途絶えてしまったからです。
NCEG 自然・子ども・教育の会

 水の供給が絶たれ、ただ、地面が低くなっているために雨水が溜ったときだけ水たまりになります。晴天が続くとすぐ干上がってしまうくらいの浅い水たまりなのです。ここがこのエリアのヒキガエルたちの産卵場所だったのに、非常に残念なことです。


 まだ、昨年までのこの場の様子をアップしていませんでしたのでいくつかの写真を以下に貼ります。この同じ場所で、水が流れ込んで水たまりが維持できていたころのものです。
NCEG 自然・子ども・教育の会 昨年までの同場所4月

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NCEG 自然・子ども・教育の会 昨年までの同場所4月

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すさまじい量の卵でしょう!!!!数え切れない量の卵が産み付けられていました。これを見て、自然はまだまだ壊れていないと実感したものでした。


 残念ながら台風によって、このかけがえのない場をヒキガエルたちはなくしてしまったのです。


 そのことを知らず、今年の4月、春に小さくなったただの雨水の少し溜ったこの場所にやはり一番多くのカエルたちが集まり、産卵していました。

 この場はもはや、産卵には適さない場であるとカエルたちが判断するようになるのに時間がいるでしょう。来年以降も、そのことにも関心を持ち、観察をしていきたいと思います。


 さて、今年4月、新たに産卵しているのが確認できていたもう1ヶ所は
NCEG 自然・子ども・教育の会 斜面から水がしたたり落ち、右の黒っぽいところが水たまりになります。その水たまりの写真が下の写真です。
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わずかですが、オタマジャクシになっていました。

そして、今回(5月)、もう一箇所、産卵しているところが見つかりました。
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 今、この二箇所でオタマジャクシが育っていっています。昨年までとは比較にならないほどの数ですが、昨年までは産卵していなかった場所に産卵しているところに希望があるように思います。ただ、場所としては、盛大にカエル合戦ができるほどのスペースではないのです。


 護摩壇山のヒキガエルたちが、昨年の台風以降の新しい環境の中でどう種を維持し、生き続けていくのか、これからも観察していきたいと思います。