畑にはたくさんのクモがいます。先日のゴミグモのように網を張っているクモと、網を張らずに地べたを這い回っているクモがいます。

 這い回るクモにコモリグモ科のクモがあります。コモリの名前は子守からきています。卵嚢を抱えたまま這い回ります。そして、卵から孵化したら子グモ達を背中に乗せて暮らします。

 ところが、このコモリグモという名前は、40年ほど前についた名前で、それ以前は、なんと「ドクグモ」という名前でした!!!毒グモですから特別強い毒でも持っているのかと言えばそんなことはありません。他のクモたちと同様にわずかな毒を持っているだけ。もちろん、日本には、人に危害を加えるほどの毒を持ったクモはいません。

 こんなに卵を守り、子どもを守る習性を持つクモに人間は、ひどい名前をつけたものだと思いました。そんな思いの人々が多かったからでしょうか、「コモリグモ」の名前に変わったのです。


NCEG 自然・子ども・教育の会 丸いのが卵(卵嚢)


 習性からそれにふさわしい名前をつけた例ですね。


 子どもの頃、このクモの卵をいたずらに隠したことがありました。すると、必死になって捜し、すぐに抱きかかえて守るのを見ました。