NCEG 自然・子ども・教育の会   心配していたヒキガエルがいま

す!!!


NCEG 自然・子ども・教育の会  警戒しているのか気温がまだ低

いからか身を低くしています。


NCEG 自然・子ども・教育の会  体の色もいろいろ


NCEG 自然・子ども・教育の会  こちらは落ちた木に上体をのせて

ブラーリ
 

 4/15 産卵地に行くまでの800㍍ほどの道を歩いて行くと、居ました!

 あの台風12号をのりこえたヒキガエルたちです。ひょっとしたら、ほとんど死んでしまったのではないかとも心配したのですが、どこでどうやって生き延びたのでしょうか。ヒキガエルたちは、ちゃんと居ました。

 そして、産卵地に近づくと一層その数は増してきました。

NCEG 自然・子ども・教育の会  交尾している♂と♀。体はずい

ぶん大きさが違います。


 そして、いよいよ、例年、産卵に集まる水たまりまで来て、思わず歓声を上げました、独りなのに。(あっ、愛犬 琴ちゃんが一緒だった。琴はヒキガエル探しに大活躍。先、先、歩いて見つけてくれます。鼻先でここだよって、知らせてくれたのです。

NCEG 自然・子ども・教育の会  水たまりに交尾しているカエ

ルたちが!!!


NCEG 自然・子ども・教育の会  こんなにたくさん集まっていま

すよ。


 水たまりには、沢からの水の供給はありません。これは先日の雨水が溜まったものでしょう。面積も去年までの水たまりの5分の1以下くらいしかありません。しかし、こうしてヒキガエルたちは繁殖行動を行っています。そして、たくさんの卵が・・・・・・


NCEG 自然・子ども・教育の会  みんなオタマジャクシになっ

てよ


まとめ

 この日、犬と一緒に(こうわざわざ書かなくてはならないほど琴はたくさんのヒキガエルを見つけては私に教えてくれたのです)確認したヒキガエルの数は、100余匹でした。

 居た場所は、産卵地付近が最も多く60余匹でした。他は、産卵地に行くまでの道沿いと、向かい側の斜面下の深い大きな沢近くや水の中にも居ました(このヒキガエルは多分、アズマヒキガエルだと思っていますが、ナガレヒキガエルとの違いを確かめたわけではありません)。

 雌雄の別は、圧倒的に雄が多かったです。雌が見つかる場合は、ほとんど交尾状態として見つかりました。

 去年までの様子では、カレンダー上の同時期での比較ですが、産卵地までの道沿いや沢の周辺などでは、ほとんど見ることがなく、例の水たまりに50余匹が「カエル合戦」を繰り広げているばかりでした。だから、その個体数から言えば今年の方がはるかに多くのヒキガエルを数えたことになります。

 しかし、産卵数は、明らかに現時点では激減しています。これまでは、広さ2畳ほどの水たまりに大量の紐状の卵塊がほんとに幾重にも積み重なった状態で産み付けられ、覆われていましが、今回は、比較にならないほどその量は、少ないです。これは、産卵場所がなくなったためです。正確に言えば、これまでの産卵場所にしてきた水たまりが、台風12号によってそこに水を供給していた小さな沢が大量の土砂によって、完全に埋もれてしまい、雨水が溜るただの小さな水たまりになってしまったことによります。

 産卵を確認したのは、この従来の産卵地の5分の1になった水たまりとそこに着くまでの小さな水たまりの2ヶ所だけです。

 特に気がかりなのは、この従来の水たまりは、産卵場所としては、非常に不安定である点です。雨水が溜っただけですから、気温が上がるこれからは、干上がる心配がありますし、これまでのような沢からの水の流入がない訳ですから、水中の酸素量もきわめて深刻なはずです。ここのヒキガエルたちにとっては、

 長年、大集合して産卵し続けてきた場所ですので、これからも、ここからは離れがたいものがあるでしょう。しかし、今後、安定した水たまりを見いだしていかないかぎり、「カエル合戦」と言われる繁殖行動によって行われてきた、これまで通りの種の維持は難しいでしょう。止水域でしか産卵しないアズマヒキガエルにとって、目の前の水がとうとうと流れる大きな沢は役に立ちません。

 引き続き、調査を続けますが、特に、この産卵場所と卵の生育に注目していきます。現在、見られる産卵場所が卵塊が育つにふさわしい条件を維持できるのか?また、他にも産卵場所を新たに見いだしていくのだろうか等々を調べていきます。産まれた卵塊が幼生になるまでこの調査は続きます。(6月くらいには幼生になると思われます)

~調査をしたい方がいましたら、連絡をください。日程調整します~