地球に落ちてきた男が還っていった | 由美子ルミエール公式サイト

由美子ルミエール公式サイト

思い通りの未来をクリエイトするルノルマンカードリーディング

1/10に思わぬ記事が飛び込んできました。

それは、デヴィッド・ボウイの訃報でした。
ニューアルバムを出したばかりじゃなかったの?
お誕生日を迎えたばかりじゃなかったの?


私にとってボウイはミュージシャンで俳優であると共に
この世のものではないと感じさせる人の一人でした。



彼の出演映画を全て観たわけではないけれど
印象深いのは「戦メリ」以外は


「地球に落ちてきた男」
「ハンガー」
「ラビリンス~迷宮」と、人間以外の役のものばかりです。



心臓疾患で創作意欲も失って10年近く活動休止を
していたボウイが活動再開した時
なんだか戦友が一緒にトンネルを抜けたような気分になったのを
覚えています。


私自身が棒に振ったと感じた10年があったからかもしれません。



その彼が、
今年新たに動き始めた矢先の訃報は思った以上のショックでした。


実はボウイのことを詳しく知っているわけではありません。


音楽も全て聴いたわけじゃないし、
映画も全て観たわけではありません。


それでも、20世紀のイギリスミュージックシーンのアイコンの一人だった彼の死は
思った以上に悲しいものでした。


そして彼自身、活動再開に意欲を持っていたはずだから
(更に新曲5曲を創っていたそうですね)
 
「何か伝えたいことはあるかしら?」とルノルマンカードを引いてみました。


孤高の人生を終わらせて、
新しく生まれ変わる、ことにしたのかな。


そして、孤独な子供達の支援ができなくなったことを残念と思っていらっしゃるようです。



再婚での家族もいたし、
素晴らしい音楽仲間もいたのに
孤高だったの?と思い


改めて彼の歴史をたどってみたのですが

精神が破綻した母親と兄のこと


ジギースターダストの頃、
そして初めの結婚の頃は
ドラッグ中毒で奇行が多くかなり危ない生き方だったこと


でも、そこから抜け出したから、
同様の道をたどっていた
イギー・ポップを助けようとしたこと


若い頃の恋愛がらみのケンカがもとで
片目の瞳孔が開いたままだったために左右の色も違うオッドアイだったこと


等、彼の生き様の背景を改めて知りました。


ジョン・レノン&オノ・ヨーコ夫妻と親しかった彼が
ジョン亡きあと、ショーンの父親代わりだったそうなのですが

自分の家族関係の不遇さがもたらした不安定さを
ショーンには辿って欲しくなかったのでしょうか。


戦場の子供達をサポートするチャリティプロジェクトに
関わったのもその一端だったのかな・・・・・。


だから
自分の身体がもたないとわかってから
生まれ変わろう!と決めたのかしら・・・。


でも、ボウイは不遇さを
拠り所にはしていなかったと思います。


グラムロックから方向転換する時に
それまでの不健康なイメージを一新しましたから。


きっと、彼が傾倒していたチベット仏教の影響が大きかったのでしょう。



自分はどこから来たのか
なぜ生まれきたのか
自分の使命は何かなどと
問い続けていたのでしょうか。



日本が好きで
歌舞伎のメイクも学んだというボウイは、
星に還って既に新たなプランを考え始めているのかもしれません。



魂は不滅。

彼のスピリットは
再来するかもしれない。


でも、
デヴィッド・ボウイとしての姿形は
もうこの世にはありません。
彼の生の歌声はもう聴けません。


それはやはり切ない・・・。


ボウイが私達に届けてくれた
型破りのエッセンスに改めて感謝します。


ああ、でもやっぱり切ないです・・・。