小さな会社をやっている場合

何等かのミステークがあって、それがお客様に関わることであれば

 

たとえ

お休みであろうと、何があったのか?

それに対して、早急にどんな対処ができるのか?

 

について連絡し合うのは、当然のことだ。

 

しかし

 

ミスを犯した人が、ミスを犯された人に対して、報告するまでは

そういった事態が起きていることを知っていても

自分がそのミスを犯した人間でなければ、それを伝える義務は自分にはない。

 

それだけでなく

ミスを犯したことを、早く伝えた方がいいと、ミスを犯した人に忠告することは

その人の自主的な行動の発露を妨げるから、忠告をする必要もない。

 

と、

こんな考えで、元旦から問題が起きているという方から

相談を受けた。

 

と言っても、リーディングをしてほしいというようなものではなく

困り果てた事態だということで

ちょっと、話を聞いてほしいといったていで、話したという程度。

 

わかりやすくするために、登場人物をA,B,Cとしてみます。

 

Aさんは、コンテンツを作っている人。パッケージのデザインや紙質などを決めるところまで行う。

今回は、紙の購入まで行ったと言う。

Bさんは、それをパッケージ化している人。更に配送会社に運ぶところまで行う。

暮ということもあり、パッケージを入れる箱がなくて、遠くの営業所まで元旦に行かなければならなかったと言う。

Cさんは、そのパッケージを送るお客様のリストを作成し、梱包して、アドレスをつけて発送する役目。

 

彼女たちは元旦にやっている配送会社から、配送を行った。

 

ところが

その中の一箱が、間違って発送されていたことが受け取ったお客様からの連絡で分かった。

これは、Bさんあての別件のメールに書かれていて、お客様は、抽選でもらえるプレゼントが自動的に当たったのだと

大喜びをしているという内容のメールだった。

 

このメールを読んだBさんんは、一緒に発送業務をしていたCさんに、この事態をチャットで連絡。

お客様は、喜んでいるし、間違って送ったなどという会社のミスが浮き彫りになるようなことをせず

喜んでくれているのだから、そのままプレゼントに当たったということで差し上げてはどうか?

あなたの考えは、どうする?

 

と、伝えたところ

 

Cさんは「え~~~~~~~~~~~~~っ」と驚きの声をチャットに書いて送ってよこしたあと

チャットをストップしてしまった。

 

Bさんは、????といった状態。

 

Cさんからは、何も返事が来ない。

 

暫くしてから、自分のミスなので、弁償しますと言うチャットがかえってきた。

 

この暫くの間、その返事が来なかった間に、Cさんは何をしていたかというと

最初は考えていたけど

眠くなってきたので、寝てしまったのだそうだ。

 

つまり

Cさんは「え~~~~~~~~~~~~~っ」と驚きの声をチャットに書いて送ってよこしたあと

 

眠りこけてしまったとのこと。

 

ちなみに、お正月だからと言って、お酒を飲んだりしていたわけではない。

 

Bさんは、このことについて、どうするかをCさんと話合う姿勢を見せていたが、

この段階でBさんもCさんも、Aさんにこの事態を伝えていない…ということが

私に「問題」の発端ではないかと思わせる。

 

Aさんの作った商品で、お客様は、Aさんにお申込みをしている。

Aさんは、リストと発送の業務をBさんとCさんに任せたとしても、この際のB to C(ビジネスto カスタマーの意)は

Aさんとお客様という構図のはず。

 

しかし

Aさんが、何も知らないまま、Bさんの考えでこの一件はミスを隠した「プレゼント大当たり」になる流れ。

そこに対してCさんは、寝ていて…と言ってもこれは夜の話ではなく、昼間の話…意見を返さない。

Bさんは、Cさんにイラ立つ。なんで返事をくれないのか?

 

Bさんは、電話をかけてCさんをたたき起こしてもよいかもしれないが、BさんはCさんが、Bさんに電話してくるのが

こう言った場合の常識ではないか?と、BさんからはCさんに電話をする必要はないと言う考え。

 

電話がかかってくると思っていても、Cさんは、考えている間に寝てしまったので、かかってくるわけがない。

 

もちろん、Aさんは、この時点で何も知らされていない。

 

翌日、朝、年初めのミーティングをするためにBさんがAさんとCさんを招集した。

ミーティングが始まる前にBさんは、Cさんに、リストのミスで、間違った人に商品が届けられてしまったこと

Aさんに話すように忠告したらしい。

 

さて

ミーティングが始まった。

Bさんは、これからのスケジュールや今年行うことのざっくりしたことを話そうと切り出した。

Aさんは、それに対して、昨年の状況や昨年からの引き続いていること、思ったことなどをまとめて

対比して話すのはどう?と伝えて、じゃ、一番若い人からどうぞと、Cさんに発言を促した。

 

Cさんは、昨年の成果や感じたこと、1年で何がどう変わったかなどを話しはじめたが、何だかしどろもどろ。

次にBさんが、昨年は家族のことで色々あって出ばなをくじかれたが、今年は、順調に進ませたいということと

その具体的な内容を話し始めた。

次にAさんが、昨年1年とその前のコロナ禍、そしてコロナ以前の状況との比較をしながら、心情を話し、その上で

今年はやる気満々な話をした。

Aさんは、ここではリーダー格なので、Aさんにビジネスモデルのひな型について説明したり、Cさんに、計画通り物事を進めるために必要な言葉の整理や要点を整理する必要などを話した。

 

和気あいあいとした中で、ミーティングが進み

新しいプロジェクトを立ち上げるための話も進み、遅めのランチ休憩をすることにした。

 

AさんとBさんは、外に食事に出た。

Cさんは、あり物ですませるから行かないと言って、2人を送り出した。

 

ランチ休憩中には、たわいのない話でもりあがり、食後に簡単なショッピングも済ませて再びミーティングに戻った。

 

その後、Cさんが展開しようとしていたネットショップについての話に移った。

製作したネットショップはまだ動かしていない。

しかし、今年の活動内容から見ると、AさんもBさんも、このショップに関与できないので

せかっく創ったのだから、Cさん個人のショップとして生かしたほしいと言う話になった。

 

ここらへんで、就業のステータスが個人事業主で外注という形であると

経理としてはどのような取り扱いになるのか?とか

インボイス制度についてとか

103万円の壁についてとか

知っておかなければならないことの詳細に話が移って行った。

 

更にそこから

ビジネスと言う言葉の持つ意味や

商いと言う観点から、セールスや商人というステータスについて

どう考えるのか?といった内容まで話が発展し

 

 

 

話しあったことをまとめ、要点整理をして、そのための対策や準備なども話し合い

充実したミーティングを終える時間が来た。

 

 

集中して話していたので、時計の針はすでに10時半を越えていた。

 

お開きになる直前に

BさんがCさんに

Cさん、何かいうべきことがあるんじゃないの?

 

と、促した。

 

Cさんは、実は…こういうミスがあって、

間違えて発送してしまった。

Bさんは、お客様に送り返してくれなどと失礼なことを言えない。

自分たちの評判にも関わるので、プレゼントが当たったことにしたい。

という話がここから展開された。

 

Aさんは、

昨日起きたことであれば、その時点で早急に対処できたはず。

なぜ、翌日の深夜になるまで、何もせず、報告もせずにいたのか?

 

責任はとります。

 

と、Cさん。

 

Aさんは、お金を払えばよいということではないと怒り出す。

なぜ、CさんはAさんに報告しなかったのか?と、Aさんは尋問者状態。

Bさんも、Cさんがいつ切り出すか見ていたが、何も言いださなかったとCさんに対してクレーム。

しかし

Aさんは、Cさんが言わなければ、Bさんが伝えるのが当然ではないか?と、Bさんに言うと

Bさんは、Cさんの自発的な報告が必須だから、自分がCさんの代わりに報告する必要はないと言う。

 

Aさんの、ひとつのBtoCは、こうやってめちゃくちゃになっていった。

 

ということで

これはAさんからのご相談。

 

Aさんは、長時間知らされずにいたことが、腑に落ちないと言う。

AさんにとってBさんは、家族に対してがん告知をしない人のような独断的な考えだよね、それって。

Bさんは、Cさんの自発的な行動ばかりにフォーカスしていて、信頼できるお客様との関係を作り事でカバーしようとしているんじゃない?

しかも、ミスを犯したら、お金さえ払えばいいという態度ってどうなのか?

Aさんは、最初は常識的な理解を示し

お客様には、事実を伝えて、オーダーしてもいないものを届けたことをお詫びし、その上で、その商品を使ってくださってもかまわないとオファーを出すように指示をしていたが、

 

翌日になって

 

 

2日間、「積んぼ桟敷」にされてきたことに対して、底知れない怒りを感じるようになった。

 

ふざけんじゃない!

と。

 

アーサー・ヤーノフの「原初からの叫び」という本は、アクターズスタジオのメソッドアクティングのスタジオで

よく説明に使われた。

 

見たくない現実があると、寝てしまう子供。

 

夜になっても親が帰ってこないと、その現実を見たくない子供は諦めて寝てしまう。

その無意識の行動が、大人になってオーディションの日に発生してしまうと言う話。

オーディションを受けるために準備をして、その日の朝に起きたと思ったら

既に、翌日の朝だった。

 

見たくない現実を目前にすると、眠りについてしまうという精神状態

があるらしい。

 

その現象は「回避行動」として知られることがあります。

回避行動は、不快な現実を避けるために無意識に行われる行動であり、

精神的な負荷やストレスが原因となることがあります。

この場合、寝てしまうことが回避行動となっている

 

しかし、現実を見なければ、車であっても、あぶなっかしくって、公道に出られない。

 

だが、しかし、現実を見なくても、また、自分で現実を作らなくても

なんとなく、こうなったらいいなと思っていることがラッキーにもやってきて

そちらに流れができるので、その流れに巻き込まれていけば

いつも、いつまでも、いろいろな経験ができる。

まあ、参加者とか視聴者とか、受け身の生き方がしていけるよということで

そういった受け身の生き方でも、幸せならいいと思っている人は

自力で何かをやりたいと思っている人の生き方とは、全く違う。

 

見えていないものがあると言うスコトーマの上を行く

「回避行動」が、人生のバランスを悪くしていくだろうからね。

 

Bさんの場合は、BtoCとしての在り方を度外視して、自分の商品ではないものの処理を責任下ではないのにもかかわらず

とろうとしていて、商品の販売元であるAさんの意見を取り入れず、勝手な判断をくだそうとしている。

一見、責任を取ろうとしているように見えるけれど、実は、Aさんに伝えるという「責任回避パターン」をとっている。

このパターンでは、個人が自分の責任を回避し、他人や外部の要素に問題を押し付ける傾向があり

これは、個人の成長や問題解決能力に影響を与えることがある。

 

一言で言って

大人じゃないね、この人達。

 

と私は、Aさんに言うしかなかった。

 

しかしAさんの気持ちを考えている人がいないことも、ちょっと寒いというか、怖い感じがする。

何のために何をしているのか

責任について勝手な考えをもっている人たちとこのまま仕事をしていいはずがない。

 

さまざまなチャレンジを回避してきた人たちの世界で、ネガティブなエゴが肥大しているのは確かだ。

 

開き直りもその一つ。

 

Aさん

仕切りなおした方が、身のためなんじゃない?

 

自分で成長しようと思っていない人は

他人のため、他人のためと言いながら

実は依存しているのよ。

 

Aさんは

ふざけんな!という気持ちだけでなく

自分で考えられない人たちを心底怖いと感じ始めているそうだ。

 

この相談事、進展かあったら、また書くけど

 

なんか、酷い話だね。