「残された命を自分のため世の人のために捧げたいと思っています。」


 生涯学習出前講師  元高校教師 札幌市在住
 神馬文男さん92歳から、
数年前に頂いたお手紙の文末。

   昨日は、札幌市白石区民センターで、神馬先生の講演会がありました。

   参加者45名の前でマイクを使わず地声で講演する姿は、私が2010年に別の機会で初めて神馬先生のシベリア抑留体験談を聴いた時と変わらない目の輝き、声の張り、生き残った者が伝える使命感、熱く語る姿勢に改めて原点に戻る事が出来ました。


   2015.2.14の第1回目の講演会 札幌ちえりあ

  アメブロ、FBの投稿を見て、酷暑の中ご参加して頂いた皆様、大変ありがとうございました!

  ご質問にありましたが特に敢えて、今まで隠していた訳ではない四重苦の赤化思想は、一番話したい事だったようで力説されていました。

私の知り合いでは、父が亡くなり抑留体験を聞けなかったので、聞くことが出来て足跡を辿れたと言ってました。

抑留作業では、スーチャンドタゴー地区の炭鉱で労働中、石炭が自然発火。炭鉱内ではネズミがいて、食べる物がなく必死で捕まえて食べたこと。そして、20歳の誕生日を家族が自分がここにいる事も知らないで迎える事の惨めさ、切なさ、情けなさ。絶対生きて帰ると諦めなかった神馬さん。そんな中、勉強をしたくて配給されたソ連製のタバコ「マホルカ」の巻き紙に書かれたロシア語をタタール人から教わるようになり、意思の疎通も出来るようになったそうです。

 同じ収容所には、お坊さんもいて、飢餓で亡くなった同胞にお経をあげることが出来たのは、せめてもの慰めだったと言ってました。


  「文句ばかり言っても良くない。環境に支配されていてはダメ。自分の進歩、発展の為に一生懸命になりなさい。」とアドバイスをしてくれました。約3年間の抑留後、海軍の病院船の高砂丸で舞鶴に上陸。



「桟橋で出迎えてくれた、看護婦さんはとても美しかった。」夢にまで見た帰国。

「ダモイ」をかたる神馬さんは勢いが止まらない。


  帰国後は教師の仕事をしながら、抑留者の体験談を集め発行した「異国の丘」札幌中央図書館に所蔵されています。

翻訳にも従事され、「罪と罰」の大作を5年半かけて翻訳して自費出版に至る。

次回は札幌市西区琴似1-6-4-19 大輝ビル地下1階で、語り部 堀 澄兄氏のシベリア抑留体験ミニ講演会 8/8   午後1時から3時迄  無料  あります。

パネル写真展示も同時開催。

ご参加ご希望の方はお電話お待ちしています。
  
問い合わせ  たてべ  📱090-4871-9789