もともと、駅からどこに行くのにも登り坂って言う渋谷の地形があんまり好きじゃない…。でも行ってきました『デストロイヤー花』。
MKTV present 次世代project‼︎ vol.1ガールズ系オリジナルミュージカル、というちょっと長めな副題がついてたりする。
主演〈花〉役の奥村佳恵さんみたさです。

もともと自分でチケットを取って出掛けるキッカケになった海老澤健次くんがふんどし舞い散るドラマ(DVDにもなっています『押忍!ふんどし部!!』)などに出ていて、奥村佳恵さんのことはふんどし部のドラマで知りました。(なんという字面…!)
もちろん奥村さんがふんどしになってるわけではないのですが、なかなか説明が難しいのでよかったらふんどし部DVD観てください。事務所通販でも買えるので。

さて、そんな説明しづらいきっかけながら、以降『19歳のジェイコブ』だったり『鏡の国のティンカーベル』だったり『櫻の園』だったりと、ちょいちょい奥村佳恵さん観たさでお芝居観に行ってたりしています。
ドラマ『精霊の守り人』での一の妃役とか、やんごとなきお姫様な姿とかドラマも多分奥村さん出てなかったら精霊完走しなかったろうと思うので、ちょいちょいな感じではありますがファン。(多分

『デストロイヤー花』は以前に上演される折に観たかったけど何か渡世の義理に阻まれて観れていなかった演目でもありまして、オリジナルキャスト版のサントラCDだけ持っているという、私にとって幻の演目でした。

劇中はパラレル時空のお話。
元は同じ国が南北に分かれて交戦してる時代にあって、中立地域に北軍の許可を得て営業している遊廓『遊水楼』が舞台。
4日まで公演があるのであらすじやらは置いといて(当日券あり、チケット6000円全席指定す)
毎度おなじみキャストさんごとの感想(敬称略)をば。

花/さなえ (演 奥村佳恵)
特殊な能力を持ち手下男子2人を連れて遊水楼を占拠する、かつてこの楼の花魁を務めた〈さなえ〉に瓜二つの女テロリスト(?)
花魁姿の時の徳の高さ(諦観?)はある意味人間離れしていて、うっかりすると共感しづらいキャラになりがちだと思うけど、過去の回想シーン(の更に過去回想)など見るとなるほどと思える細やかな表情だったり間だったり。奥村さんモノまた観に行きたい。

フジコ(演 百合香 もみじチーム)
遊水楼現在の稼ぎ頭。書き入れ時に家族の見舞いを理由に外出が許される立場で嫌味がない姉貴分。
松原智恵子さんが若かったらこんなお姿かしら?と思うかんじの美人。細いけど歌うと声量もあり、何処から声出てんの?と思う。
お父さまも芸能界の方らしい。

エビコ(演 横山歩夢)
フジコ付?な新造の妹分。
ほにゃーんとした動きとシャキッと感、
肌がめちゃくちゃ綺麗で皮剥いで被りたくなるいい血色のお肌。あどけない感じもありつつ、実は物語の鍵を握っていたりする。

アザミ(演 かちゃ)
多分フジコに次ぐポジっぽい。
おばちゃん目線から見て娘さんらしい肉付きを保ちつつ革のショーパンとブーツが似合うし、ウタウマな娘さん。フジコがお淑やかめなので割と気っ風のいいキャラとなっていて、俺が高校生なら付き合いたい風味。

リエ(演 寺田真珠)
アザミとかと同期くらい?
イメクラプレイを得意とするらしい。ドラミの衣装もあるらしい。どんな感じなのか体験に行きたい…(まて
多分冒頭で太鼓叩いてらしたはず。太鼓がなかなか力強くてよい。
後半ウッカリしそうになるんだけど、彼女がコスプレ担当だったことを考え合わせると外界でウェイウェイしてたあの男 どんなことになってたのよという疑問が駆け巡る。

スズメ(演 黒須 遥)
チラシの画像より実物の方が可愛い。
多分アザミよりちょっと歳下?エロゲなら隣に住んでて朝起こしに来てくれる系幼馴染みポジ。(どんな例えよ!)
モノマネのレパートリー多そう。
割とあっさり身請けされて幸せな人生を送りそうに思えたけど、ね。

シノブ(演 吉田彩美)
もしかしたらフジコより歳上?(いやいや)
圧倒的昭和感を纏う娘さん。
紫吹淳さまに似た系統のお顔だち。
ご令嬢育ちなのに、境遇の変化にソコソコ順応しつつ、小さな幸せをちゃっかり育んでいるので、ゆくゆくはおかあさんの後釜に収まりそう。

カスミ?(役名控え損ねた 演 本吉南美)
過去にやらかしてるのにお店にいる、不思議キャラ。多分自責の念により窶れてしまったんだろうけど、あまりにも細くて抱きしめ心地はどうなんだろうとか思ったりした。自責の念にかられまくってるので本来イイ娘さんなのだろう。

吉原の花魁(演 想乃)
過去回想シーンのキャラ。
シルビアグラブさんをなんとなく連想する洋風な佇まい。バリバリの関西弁に禿ちゃんをマシュマロで手懐けるというパンチの効いたキャラ。
さなえと呑んだくれるシーンで奥村さんの可愛いを引き出してくれていてありがとう感がすごい。
遊水楼は吉原からはるばる砂漠を越えたあたりにあるので、花魁は花魁だけども職場では微妙な人気加減なのかもしれない。

禿ちゃん 幼少のサナエと花(演 漆原志優)
何気に3役をこなす芸達者。まだ14歳の娘さんらしいけど、マシュマロシーンだったり、サナエと花の経緯だったりのシーンでの説得力がすごい。

そして男子。
男子のキャラがみんなどこかしらにチョロい可愛い感じがあり、組み敷かれてそう感がすごい(個人の感想です)
男子5人いるのだけど、番頭役のもっちり男子さんがシノブと同じくびっくりするほど昭和感を醸してらしてすごいです。

さらに芳本美代子さん。
まさかのやり手ババアポジ。
でも老婆ってほどの年代でもなく、散々ひとのえげつないところも見尽くしてきたんだろうに、それにしては熱い理想を現実化すべく尽力してる素敵な楼主。
番頭さんが息子さんて訳でもなさそうなんだけど、なかなか味わい深いキャラ。

ダンサーさん
まさに金魚のように儚くキラキラのヒラヒラ。
お祭りで釣る感じの細くて折れそうなくらいのダンサーさんと、オランダカナガシラちっくな肉感的なダンサーさんといて、セクスィ。
ダンサーさんではあるけど、セリちゃん関連の電話の先にいる外の人などアンサンブル的な役割も果たしてて、面白いです。

私が観たのは もみじチームだったのですが、ふらっと行ったので告知を元々知ったときに観たいチームはコスモスだったかもな、と帰りがけに思いつつ、それでも観に行ってよかったなと思いながらの帰路でした。
ま、奥村さん観たさなのでどちらを観ても良かったのだ、私は。

物販はあっさりめで、パンフ、オリジナルTシャツ、旧オリジナルキャスト版のサントラCD、という感じのラインナップ。それぞれ出演してない側のチームキャストさんが売り子さんをしているというキューブさん絡みの若手舞台によくある光景が見られました。

んで、カーテンコールのときに物販やリピチケやクラウドファンディングについてキャストから告知があったのだけど、手書きペラ紙でもいいからチラシ束にクラウドファンディングのもう少し細かいことをまとめた資料を添えてもいいと思う。
あとから検索してなんとかしてかんとかして、というのがなければウッカリ ファンディングした可能性は高いです。(当日仕事あがりでヨレヨレしてたので結局ファンディングしてないけども)
かつ、チケット売るときにチーム通し券(推しキャスト予約するとパンフの写真の別ショットとかでいいから非売品ショットブロマイドが付くとか。)で複数観劇をそそのかす売り方しててもアリだったと思う。
で、3回(チームどちらでも可で)観たら非売品ショットの集合写真に応援してるキャストのサイン入り(開演前に申告すると終演後に受付で引き換えとか)
くらいはしてもよかったんではなかろうか。
全通とかまで設定だとえげつない感じするけども。