妻を亡くして二ヵ月と少し。

準確定申告や保険手続きなど、ある程度の期間的な猶予がある作業にようやく取り掛かりました。

メンタル的に作業着手できなかったのです。

 

そうした作業の中に戸籍上の本籍地を自分持ち家の住所に変更する、というものがありました。

わたしたち家族は本籍地を遠方のわたしの実家としていたのです。

昨年の10月にわたしの母親が亡くなった時、そろそろ本籍地を今住んでいる家(持ち家)に変更したほうがいいね、と妻と会話していました。

そこで昨日役所に行って本籍地の変更をしたいと告げました。

 

受け付けてくれた女性は、

「本籍地を変更することにあまり意味はありませんよ」と言いました。

「今はどこに住んでいても戸籍を簡単に取ることができますから。それでも変更しますか?」と。

わたしは、「はい、変更します。妻が亡くなったので、こちらに連れてきてあげたいのです」と言いました。

役所の方達が数人集まってきました。何か異常な空気を感じられたのだと思います。

役職が上の方でしょうか。その方が、

「亡くなった方の本籍地は変更できないんです」と。。

 

わたしは激しく動揺し、次いで狼狽しました。

そして役所の方達の前で涙が溢れだしました。

わたしは自分の本籍地を変更したら、家族の記載もその生死に関係なく移動できると思っていたのです。

「どうしようもないですよね?戸籍法ですものね?」とすがるような気持ちで訊きました。

「はい、、」と役所の方達。

 

「変更しなくていいです」

わたしは背を向けました。

「もっと早くに変更すべきだった。ごめんね。。」泣きながら役所を後にしました。

今後、今の自治体で戸籍を取った時に妻の記載がそこに載っていないことに耐えられなかったからです。

もちろん、前の自治体に除籍謄本を請求すれば、そこにはわたしも妻も息子もしっかりと記録が残っています。ただ、それでは意味がないのです。

 

遠方の、しかも彼女にとって何の思い入れもない土地に縛られる。

幸せな生活をしていた住所とは全く関係ない土地に。

だから何?と言われる方もいるかもしれません。

ただ、わたしは心情的にどうしても受け入れられないのです。

 

彼女が家に帰りたがったいたことは先日書きました。

彼女の心情を理解せず、連れて帰ってあげられなかったことも。

 

戸籍という法的な書類上でも連れて帰ってあげられない。

耐えられないです。。