幽霊の 正体見たり | Do or Do not, There is no try.

Do or Do not, There is no try.

ギターや音楽(含むDTM)絡みが多いかな

 

枯尾花かどうかはともかく、とりあえず外せるものは外してしまいましょう。

 

 

トグルスイッチ。

 

真っ当というか普通のやつですね。

普通のやつの、長いタイプ。

 

 

ザグリを覗いてみると、

 

(俺がザグリを覗いているとき、ザグリもまた俺を見ている…)

 

まだこのボディの素性というか構成というか材が判らないのでなんとも言えませんが。

普通にトップとバックの2プライ(層)だとしたら、見えてる底面(?)はトップ材だと思うのですよ。

 

塗装があるのではっきりしませんが、見た感じやはりメイプルでは無いような気がします。

 

 

ほぼ唯一オリジナルかどうかが怪しい黒いメタルのジャックプレート下は、この荒れっぷり。

 

プレート外したときに特に塗装の一部がくっついてたような事もなかったので、やはり元は白黒のモノが付いてて、何らかの不具合で交換したんじゃないんですかね。

 

 

ポットを取り払ったキャビティ。

ブリッジ&テールピースのアンカー及びスタッドはとりあえずそのままなので、ブリッジアースの線だけ

残してます。

 

ここも塗装があるのでなんとも言えませんが、導管が荒ら目な木材、て感じがします。

 

 

ヘッドはどういう処遇にせよナットは外さなきゃならないけど、とりあえずそのままでトラスロッドカバーだけ取り外し。

 

ネックはほんのちょっと、目視でホントにかすかに逆反りかなって感じですが、トラスロッドは全然締められてません。

多分、マホガニーだから弦張ると幾分順反りになってちょうどいい感じもしくは気持ち順反りになって、調整は効くんでしょう。

 

 

概ねがらんどう。

 

その上で、あちこち見て行きましょう。

 

ネックが(おそらく)マホガニー、というのは前回書きました。

 

では、ボディはどうなのか。

 

もちろん塗装を剥いでみないと判りません。

 

ので、塗装を落とします。

もちろん、落としてもいいところをね。

具体的には、各ザグリ部分ですね。

 

まずはピックアップのザグリの塗装を落としてみました。

 

 

判りやすくするためにウエットティッシュでちょっと湿らせてありますが、ザグリの真ん中よりチョイ下に線が出来てますね。

 

で、線の上下で木目が違う

 

リアの前部分にも

 

 

後ろ側にも。

 

 

ということはまぁ予想された通り、トップとバックの2プライ(層)だということになります。

いや、バック自体が1プライとは(今のとこ)言い切れないから2プライとも言い切れないけど、少なくとも

トップ+バックの構造ではある、と。

 

で、トップの木目にご注目頂きたいんですが、メイプルでは無いですよね。

 

てゆーか、マホガニーだよね、この木目

 

繋ぎ目がないから2ピースではなさそうだけど、でも、まさかの1ピースって事も無いでしょう。

多分3ピースとかなのかなぁ。

その辺は塗装をガッツリ落としてみないと判りませんね。

 

バックの木材も同じような感じですがこの状態ではちょっと判りにくいので、

今度はコントロールキャビティの塗装を落としてみます。

そっちはまずトリマーでチュイーンと。

 

 

トリマー後。

 

レスポールってのは、

こういうふうにバックの木材に各ザグリが予め加工された状態にトップの木材を貼り付ける訳ですよ。

 

てことは、上の画像の、トリマーで削られて見えてる木目はトップの木材ということになりますよね。

 

で、そこに見える木目はやはりマホガニー

 

 

トップはマホガニーのようです。

 

 

更に、トリマーで落としきれなかった側面やポット部分のエグレ部分をサンドペーパーで落としてみると、

 

木目を見る限りバック材は1プライのようです。

 

しかも、

 

バックもマホガニーのようです。

 

 

一応トグルのザグリも塗装を落としてみましたが、まぁ同じですよねw

 

 

 

ネックがマホガニーで、ボディはトップもバックもマホガニー

 

つまり、

 

オールマホガニー

 

てことですね。

 

 

 

いわゆる、1968年だか70年だかに再生産が開始されたレスポール(カスタム)のコピーではなく、

オリジナルのカスタム、原義での「ブラック・ビューティー」のコピー、てヤツですね。

 

流石に指板はエボニーとはいかなかったんでしょうけど。

 

 

(そう考えると、再生産後のレスポールってのは全てがリイシューとも言えるな)

 

 

 

で、

 

それを含め色んな角度から検索してみました。

 

ただ、

・フレットエッジバインディング

・2点留めトラスロッドカバー

・パーロイドインレイ

・オールマホガニー

 

この辺を考慮するといわゆるB級やビザールなモノでは無いだろう、と判断して「ジャパンビンテージ」(この言い方はあまり好きじゃないなぁ)に的は絞りました。

 

具体的には

・Greco

・Aria Pro II

・Tokai

・Burny(フェルナンデス)

・YAMAHA

辺りですね。

 

 

で、まぁその過程を書くと途方もなく長くなるのでバッサリカットしますけどw

 

ま、各メーカーに当たりをつけて細部の画像やらスペックやらを照らし合わせていくわけですが、

そうそう細部の画像なんかは無いわけですよ。

 

そんな中で、(判らないヘッド以外)ほぼ同じという個体を見つけました。

 

そこから画像を全部引っ張ってくるのは流石に気が引けるのでリンクにしときますが、

 

こちらのショップのページ

 

 

に載ってるBurnyのレスポール・カスタム、RLC-60

 

(画像はリンク先ではなくネットの別のとこで拾いました)

 

ほぼ間違いなくコレではないかと。

(札幌のショップなのは偶々というか、妙な偶然)

(狸小路7丁目って、元のヨシダ楽器?あれ、ヨシダは6丁目だっけ?)

(まぁ何にせよ、6丁目より西なんて殆ど行かなかったよ、昔は)

(昔の狸小路なんて基本2~5丁目しか賑わってなかったよ)

 

具体的には、

・トラスロッドカバーとナットの位置関係

・ナットの造形(成形?)具合

・フロントとリアのピックアップのザグリ形状

・トグルスイッチからの黒線

・使われてるポット

・使われてるコンデンサ

・トラスロッドの留め具(?)

・トラスロッド部のザグリの形状

辺りが同じ。

(リンク先に沢山色んな画像があったので検証がすげー捗りました)

(トラスロッドカバーは、本家のものに交換されてるようですが)

 

というか、ここまで一致してるのはBurnyしか無かったです。

特に

・ナットの形状

・トラスロッド部のザグリの形状

の一致が決め手ですかね。

 

トラスロッド部のザグリ部分がフィーチャーされてる画像もそんなに無いんですが、少ないながらにある画像を色々みたらやはり、地味に形状違うんですよね。

 

リンク先の画像と似通った画像を同じ順番で並べてみましたので、2窓出来る方は見比べていただけたら、と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いかがだったでしょうか。

 

ただ、

 

リンク先でも「80年代半ば」とされている通り、具体的な年式まではちょっと判らないです。

 

 

フェルナンデスの公式サイト

 

 

のカタログを見る限り89年からはトラスロッドカバー(とヘッドのインレイ)の形状がちょっと変わってるので、

ウチの個体のトラスロッドカバーがオリジナルだとしたら89年のモデルより前、インレイが本家と同じ形状のモノだと思われます。

 

てゆーか、

 

(80年代は)88年まで載ってる写真が全部同じで細かい年式の違いなんぞ判りようもないw

 

70年代のLPタイプ(FLC)はトップはメイプルだしカスタムはトラスロッドカバーに文字が入ってるようなので、それではなさそうですが。

 

 

結論としては、

 

80年代中頃のBurnyRLC-60である

 

ということですね。

 

 

…ま、だから何だって話ではあるんですがw

調べがつくなら調べたいじゃん。

首無しもこれで浮かばれるってもんだろう(違

 

とりあえず、次回以降からタイトル及びテーマは「バーニーRLC-60(多分)」としときます。

 

 

続く。

 

 

さ、明日はいよいよ山下達郎ストリーミング・ライブだ。