ずっと見たいと思っていた映画、やっと見ることができました。

マイケル・ムーア監督の「シッコ SiCKO 」。

もともと医療系に近いところにいたこともあり、とても興味があったんです。
国民皆保険制度に慣れてしまった日本人としてはかなりショッキングだし、かなりの確率でフランスかイギリスに移住したくなる・・・映画だと思います。

日本では、いろいろなメディアで社会保険庁の問題がフォーカスされてますが、それよりもっと深いところで真剣に考え込んでしまう内容。
やっぱり、医療といった生命に関わるものを、商行為としてひとくくりにするのは危険なんだなあ・・・と。

医療法人って「地域医療に貢献」というお題目があるし、日本ではよほどじゃないかぎり医療行為自体がビジネスになることって規制されてます。
そもそも許認可だし、商売にできないからこそ、国も制度として医療はきちんと赤字になりにくいようにしているはず。
医師優遇って必要悪(悪といって良いのかはわかりませんが・・・)な不公平だし、それで社会はきちんと成り立つし、国民皆保険もバランスさえ取れれば素晴らしい制度。
(マイケル・ムーア監督は共産主義みたいな表現をしていたけど・・・)

ただ、悪用はよくないし制度をかいくぐる確信犯もいる!

中には、毎日の通院に、救急車を仮病を装って呼んでしまう人もいるみたいです。
地域にどれだけの救急車が待機しているのかは知らないけど、それでも本当に困った人がいるときに救急車が足りなかったら、仮病で救急車を呼ぶ人はひょっとしたらとんでもない大罪を犯しているのかもしれません。
それでいて、公共の病院だと確信的に治療費を踏み倒す人もいるし、毎年数億の貸し倒れを計上する病院も実際にあります。

これも社会保険の裏側にある実際の問題だし、なかにはそれで経営破たんに陥る病院もあると・・・。

今日、杉浦先生と大阪の府知事の話題をしていた時に「夕張」のネタにまで飛んで行ったので、ふと書いてみようかなと。
病院って基本的には患者を拒んじゃいけないじゃないですか。
治療費を払えない人だとわかっていても、払う意思がない人だとわかっていても。

考えれば考えるほど難しいです。
支離滅裂。

私は基本的に医師のことは好き嫌いはっきり分かれます。
職業として医師だと思っているので、特別に「先生」とは呼びません。
中にはすごい人間的に素晴らしい医師もいて、尊敬している人もいます。
でも大概は、医師というだけで自分は素晴らしいと思っている人が多くて、そういった人はあまり好みません。
医療って大局的には「サービス業」です。

でも医療は商行為になるべきではないと思う自分がいて、職業としての医師という考え方といろいろ矛盾もあったりします。

自分の潔癖さが嫌になるな・・・。
ただね、ゴルフ三昧豪遊あたりまえ・・・といった医師と接することが多かったので、妙に頑固になってしまっています。

映画の中で、「患者を治療すればするほど評価があがる・・・」みたいなことを言っていました。
イギリスだったかな。
職人としてのドクターだ・・・と感銘を受けてしまいました。
別に、薬をたくさん出すとか要らない治療を施すとかいうのではなくて、必要な治療をきちんと行うことに対する評価。なんか素晴らしいな・・・て。

お金儲けのために、医薬分離だとか点数の高い治療を中心に事業展開するとか、ドクター自体がMS法人を作って患者相手に商売始めるとか、病院がそういったことを考えるのってどうなんだろ・・・て思っちゃいました。
でも、病院にも従業員はいるし家族もあるし、永続的に医療は続いていかなければいけない。
それでいて裁判もあるし、医療ミスや医師免許の問題もある。そのためにはきちんと利益やキャッシュが必要になるし。

はてさて、この先日本の医療や保険はどこへ向かうんだろう・・・。

ではでは。

PS
思いついたことぐちゃぐちゃに書いてしまいすみません・・・。
間違っていたらごめんさない(苦