この数年、ずっと似たようなテーマについて考えることが増えました。
自責と他責。
ことあるごとに、この言葉が何かしらにつけて降りてきます。
例えばコロナウィルス。
コロナウィルスがきっかけで様々な要因で苦しんでいる人たちがいます。
もちろん、実際に感染して生命の危機だったりもあるし、事業存続の危機だったり、就業場所が無くなるとか、仕事がなくなるとかも。ありとあらゆるところに転がってます。
自分が感染して苦しい思いをする、最悪命を落とす、これは自己責任としてまだマシ。
自分が誰かに感染させてその人が命を落とすことになったら一生悔やむ。。。その後の人生はきっと後悔の人生になります。
それも自己責任。
自分はそれだけの十字架を背負うだけのリスクテイカーにはなれないから、自粛もきちんとしてきましたし、自分が今できる範囲、コントロール出来る範囲の中で精一杯やろうというところに落ち着いています。
その選択をしたのも自己責任。
ただ難しいのは、コロナそのもの。これは世の中的にも誰の責任って議論が出てきちゃう気持ちもわかるんですけど、今のところこれは事故、だれも予測も回避もできなかったものとして自分を取り回していくしか無い。
大枠の政治の部分なりはお偉い方々に白黒つけてもらうしかない。
と、こんな感じで日々なにかしら自責他責を孕んだ思考があります。
もちろん理想はすべて自責で考えることで、自分本位だったり他責な思考をしないように自分を戒めるという意識が、こんな今だからこそ強くなっているからだと思います。
若い頃、それこそ10代20代の頃なんて、自分は他席の塊だったと思います。
当時は、
・バンドが思うように売れないのは時代が追いついてきていないから
・バンドのクオリティが上がらないのはメンバーが上達しないから
・他のバンド仲間が売れていくのに自分たちが売れないのは、箱が贔屓してるから
などなど、酷いものです。いまの自分が当時の自分のような人間にあったら頭に血がのぼってドン詰めしてしまうかも知れないくらい酷かったと思います。
若いなりにいろいろな葛藤はあったんだと思うけど、自分の非を認められない子供で、ごめんなさいもありがとうも素直に言えない子供で、承認欲求ばかり高くて、他責の塊。
いまはあの当時の仲間たちには、あの時はごめんという意識と恥ずかしいという気持ちばかりかもしれない。
ただ、今そういうことになったのも、当時そういう状況だったのもすべて自己責任。
自分が選択して、自分が行動してきた結果。
だからこそ、同じ後悔をしたくないし、しないためにも、今ある時間や命はきちんと自己責任のもとにまっすぐとストイックに頑張っていきたいと思えています。
そもそも成長って、「出来なかったことが出来るようになること」「同じ失敗をしなくなること」の2つだと思っています。
会社を大きくするために成長にコミットして生きている以上、こう考えると頑張る方向性はすごく明確になります。
で、そんな自己責任として自分の青春の代価として最後に残ったものが、ギターフリークなところ。
先日ひさしぶりに後輩がやっているギターショップに行ってきました。
マイケルシェンカーの音から生き様から心酔している自分にとってヨダレが出そうになる1991年製のフライングVがあったので弾かせてもらったw
かっこよくInto the arenaとか弾いてみたかったけど、下手くそになっていて恥ずかしいので、超簡単なアームドアンドレディを弾くw
で、本来の目的は最後まで手放せなかった自分の命みたいな一本のギターのメンテナンス。
Fenderのマスターグレード、ストラトキャスターです。
フロントピックアップなんて断線してるらしく音でなくなっちゃってたし、サビやらフレット摩耗とかかなり劣悪コンディションだったもので。
で、ばりっとNozzy店長に仕上てもらいました。
フレット打ち直してもらって、細かいパーツも磨いてもらったり、酷いものは当時の音を壊さないような厳選したパーツに交換してもらったり。
極めつけはフロントピックアップ。
マスターグレード自体もなんとなくビンテージくらいの年代モノになってきてますけど、本来は50年くらい前のオリジナルの音を再現するような感じで20〜30年前に作られた当時のFenderの最高峰のシリーズ。
ピックアップも、オリジナルの時に手巻きでコイルをまいていたおばちゃんたちが、手巻きで再現しているという曲者だったり。
つまるところ要約すると、このピックアップ自体もう二度と手に入らない逸品な訳で。
それを他のピックアップに変えちゃうのは、もうオリジナルのマスターグレードじゃなくなっちゃう気がしてすごく寂しかったんですけど、ここはさすがNozzy。
メンテ終わったという連絡を受けてお店に取りに行ったらとんでもないサプライズでした。
「オリジナルのピックアップの抵抗値とか巻とか分析して、ほぼ同じ導線で巻き直しました!」みたいなw
いやいや、ワインダーがたまたまあったからとはいえ、そんな素敵な仕事をしてくれるなんて。
聞けば、何度も巻いては外して巻いては外してを繰り返して、オリジナルに忠実な数値、音になるまで頑張ってくれたそうで。
ビルダーの鏡です。正直尊敬する。
実際の出音なんて、巻き直し前より太くて艷やかになってる。なんか新品のころみたいなw
20年以上前からお世話になっているお店で、ギターフリークには伝説級の銘店です。
数々のプロや有名なミュージシャンのギターや、ワンオフハンドメイドみたいなエフェクターを提供してきたり、数少ないクラフトマン的な心のある本物のお店だと思っています。
つい先日、お店の社長がいしさんからNozzyに変わり、そのお祝いも兼ねてフルメンテw
昔バンドマンだった頃に少しだけローディーやってもらったり一緒にPAさわったりしていた後輩Nozzy。
自分よりギターに詳しくて音にうるさくて、当時は負けてなるものか的な対象だったけど、いまでは自分の大切なギターを安心して預けられる素晴らしい人格者。
やっぱり負けてられないな。まだまだ頑張らないとって気が引き締まります。
そんな魂こもった楽器屋はこちら
I.M.I LIGHTS