天孫彦火瓊瓊杵尊の見た風景 | 古代文化研究所

古代文化研究所

古代文化には、多くの疑問や問題が存在する。そういうものを日向国から検証していきたい。

○2021年2月9日に、霧島山高千穂峰へ登って来た。その様子は昨日書いたばかりである。

  ・テーマ「日向国の邪馬台国」:ブログ『高千穂峰登山』

  高千穂峰登山 | 古代文化研究所 (ameblo.jp)

○天気が良くて、最高の登山であった。霧島山高千穂峰が天孫降臨の世界山であることを認識している方は少ないのではないか。当古代文化研究所では、そのことを喧伝するためにも、幾度となく高千穂峰へ登り、天孫降臨の世界山、霧島山高千穂峰を発信し続けている。

○まあ、おとといの高千穂峰登山は最高であった。昨年8月に高千穂峰に登った際、屋久島が見えて感動した。ところが、今回の高千穂峰山頂からは、種子島が見えたし、甑島や野間岳、雲仙普賢岳まで見えて、驚き、呆れた。

○霧島山高千穂峰へ登ると、「古事記」や「日本書紀」が記す、天孫降臨の尊、彦火瓊々杵尊が地上に降り立って、始めて見た風景を、今でも見ることができる。人々はそれがどういう風景であるかを理解できない。それで、こうやって案内するわけである。

○山は午前中に登るに越したことはない。いつ何時、天候が悪化するかも知れないからである。しかし、天孫降臨の世界山、高千穂峰へ登るのであれば、できたら、午後の方がお勧めである。昼頃登り始めて、3時過ぎには下山するのが理想ではないか。

○本当は、日没まで山頂で絶景を楽しむのが最高なのだが、下山が心配である。だから、午後3時には下山する方が得策である。何よりも安全第一でありたい。

○天孫降臨の尊、彦火瓊々杵尊が見た風景とは、写真の通りである。方角は高千穂峰山頂から向かって南西の方角になる。ちょうど錦江湾に桜島が浮かんでいる。それが目印である。その桜島の左手に高隅山が見える。その桜島と高隅山の間に、天気が良ければ、目を凝らすと、開聞岳が見える。

○これが邪馬台国三山の風景である。邪馬台国三山とは、次の山々を指す。

  ・うねびやま=霧島山(1700m)
  ・かぐやま=桜島山(1117m)
  ・みみなしやま=開聞岳(924m)

つまり、最高峰の霧島山高千穂峰から桜島山や開聞岳を眺める。これが世に言う『国見』なのである。もともと『国見』とは、その国を領知する者がその領知する国を見分することを意味する。

○だから、天孫降臨の世界山がその国の最高峰であることは当然である。その国で最も神聖な場所であることは言うまでも無い。天孫降臨が普通のところで行われるはずは無いのである。

○そのことは、霧島山高千穂峰へ登ってみると、よく判る。ここが世界の中心であることは、間違いない。東西南北、全てが見渡せて、ここ以上に神聖な場所は何処にもない。少なくとも、霧島山高千穂峰が見える世界には。

○そして、それ以上に大事なのは、経験値である。霧島山高千穂峰からは中国本土が見える。少なくとも、経験値としては、見えるのである。それが次のような行程になる。

  ・坊津⇒硫黄島(56㎞)

  ・硫黄島⇒口永良部島(36㎞)

  ・口永良部島⇒吐噶喇列島口之島(59㎞)

  ・吐噶喇列島口之島→吐噶喇列島中之島(14㎞)

  ・吐噶喇列島中之島⇒吐噶喇列島諏訪之瀬島(28㎞)

  ・吐噶喇列島諏訪之瀬島⇒吐噶喇列島悪石島(24㎞)

  ・吐噶喇列島悪石島⇒吐噶喇列島宝島(50㎞)

  ・吐噶喇列島宝島⇒舟山群島(600㎞)
  ・舟山群島⇒寧波(150㎞)

  ・寧波⇒会稽(100㎞)

○天孫降臨の尊、彦火瓊々杵尊が、地上で最初に発した詔、

  此処は韓国に向ひ、笠沙の御前を真来通りて、朝日の直刺す国、夕日の日照る国なり。

  故、此処は甚吉き地。

と言うのは、まさに、そういうことを意味している。

○2021年2月9日に、霧島山高千穂峰で、そういう風景を見て来た。今日、2月11日は、建国記念の日であると言う。そういう日には、是非とも、天孫降臨の世界山、霧島山高千穂峰を思い出して欲しいものである。2月11日に即位した神武天皇の故郷が日向国なのである。神武天皇は霧島山高千穂峰の麓で生まれ、畝傍山の麓に眠っている。その畝傍山そのものが霧島山高千穂峰を勧請したものであることを誰も知らない。それが邪馬台国三山であり、大和三山なのである。

○今日、2021年2月11日、建国記念の日に、そういう話ができたことを喜びたい。