蟻の普陀山詣で | 古代文化研究所

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古代文化には、多くの疑問や問題が存在する。そういうものを日向国から検証していきたい。

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○普陀山の普济禅寺までの参詣道「妙荘厳路」を南天門から入三摩地を経て、普济禅寺まで歩いた。時間は、南天門で9時10分ほど、入三摩地で9時20分、正趣亭で9時30分、普济禅寺照壁で9時40分だった。だから、妙荘厳路は、ゆっくり歩いても30分かからない道である。

○もっとも、正確に時間を計ったわけではない。今はデジカメで写真を撮ると、写真データとして撮した時間が残るから、それで計算できる。大変便利な世の中である。

○妙荘厳路の距離は入三摩地の案内板には1200Mとあったが、正趣亭の案内板では1400Mとなっていた。およそそれくらいの距離だと思われる。参詣道はきれいに整備されていて気持ち良い。それに参詣客は周回バスを利用して参詣するからか、非常に少ない。私が途中出会った人は二組だけであった。だから、静かな林間の中を気持ち良く歩いて参詣することができる。

○妙荘厳路の入り口である入三摩地や、到着地である普济禅寺前は、何処からこんなに多くの人々が湧き出たのかと思うくらい人が多い。ところが参詣道である妙荘厳路はほとんど人を見掛けない。現在は、それほど、妙荘厳路を歩いて参詣する人は少ないと言うことなのだろう。

○普済禅寺は2012年3月と7月に訪れているから、今回で3回目となる。普陀山と言えば、まず普済禅寺だから、とにかく人が多いのに驚く。こんな僻地の島にこれほどの人が訪れるのには、もちろん理由がある。それは普陀山が観音信仰の聖地だからである。

○日本でも観音信仰は人気がある。さぞかし、日本なら普陀山普済禅寺は京都の清水寺と言うことなのだろう。ただ、清水寺は京都の町中だが、普陀山普済禅寺は中国浙江省、舟山群島の小島に過ぎない。参詣するだけでも大変である。そういう意味では普陀山普済禅寺は、熊野の那智山青岸渡寺なのかも知れない。現代の中国に於ける普陀山詣では、まさに「蟻の熊野詣で」の観がある。

○その普陀山について、中国の検索エンジン百度の「百度百科」は、次のように案内する。

      普陀山
   普陀山是我国四大佛教名山之一。
   普陀山素有“海天佛国”、“南海圣境”之称,同时也是著名的海岛风景旅游胜地。
   普陀山是东海舟山群岛中的一个小岛,南北狭长,面积约12.5平方公里。岛上风光旖旎,洞幽岩奇,
  古刹琳宫,云雾缭绕。普陀山与九华山、峨嵋山、五台山合称中国佛教四大名山,而且又以山、水二美
  著称的名山,普陀山这座海山,充分显示着海和山的大自然之美,山海相连,显得更加秀丽雄伟。
   是全国最著名最灵异的观音道场,佛教圣地,其宗教活动可追溯于秦。至唐朝,海上丝绸之路的兴
  起,促进了普陀山观音道场的形成,并迅速成为汉传佛教中心,传至东南亚及日、韩等国。至清末,全
  山已形成3大寺、88禅院、128茅蓬,僧众数千。寺院无论大小,都供奉观音大士。可以说是“观音之
  乡”了。每逢农历二月十九、六月十九、九月十九分别是观音菩萨诞辰、出家、得道三大香会期,全山
  人山人海,寺院香烟缭绕,一派海天佛国景象。

○本ブログでは、これまで普陀山洛迦山について、たくさん書いている。以下を参照されたい。

  ・書庫「海天佛国:普陀山」:31個のブログ
  ・書庫「普陀山・洛迦山」:29個のブログ
  ・書庫「寧波三歩・洛迦山参詣」:34個のブログ

○普濟禅寺の照壁から海印池に架かる橋を渡って、普濟禅寺の山門に着く。大勢の参詣客とそれを相手にする出店で山門前はごった返していた。ここの喧噪は普陀山でも一番である。山門前から右折して香華路を進むと、香華街で、普濟禅寺の門前町となっている。

○今回、香華街の一番奥まで歩いてみた。香華街は手前に花屋や線香屋など焼香に必要な物品とか土産物を売っている店が立ち並び、その先が食料品や衣料品などの店があって、一番奥は宿泊所が並んで存在するようであった。突き当たりは丸門で、その先には人家はない。

○妙荘厳路を歩いて来た参詣客は普濟禅寺に参拝した後、香華街に立ち寄り、休憩してから、法雨路を通って法雨禅寺へ参詣するのであろう。普濟禅寺から法雨禅寺までの法雨路はおよそ2辧5?イ歪垢い、ほとんど平坦な道である。

○法雨禅寺から最後の慧济禅寺までの1200辰旅甕析は、大変厳しい登りである。「普陀三大寺」廻りは、普通に歩いて参詣したら、おおよそ一日を要する。