都七福神まいり | 古代文化研究所:第2室

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ブログ「古代文化研究所」で、書き切れなかったものを書き継いでいます。

◯当古代文化研究所では、2022年から23年に掛けて、都合、六回、京都・奈良・大阪へ出掛けている。整理すると、次のようになる。

  ①「京都ぶらり旅」  2022年2月1日から4日

  ②「仁和寺にある法師」旅  2022年10月30日から11月2日

  ③「貫之墓と芭蕉墓参旅」  2022年11月28日から12月1日

  ④「大和三山・醍醐山参詣旅」  2022年12月18日から21日

  ⑤「第57回 京の冬の旅」  2023年1月29日から2月1日

  ⑥「熊野三山・飛鳥・葛城山」旅  2023年5月11日から16日

◯今日は、2024年6月16日である。未だに、2023年1月29日から2月1日に掛けて旅した「第57回 京の冬の旅」を書いている。一年どころか一年半前の話を書いていることになる。毎日ブログは書いているのだが、なかなかこれが終わらない。

◯こういうふうに、京都を中心に旅をし続けていて、京都では、毎年、正月一ヶ月間、『都七福神まいり』が開催されていることを知った。これはなかなか気になる。それで2023年1月30日の『都七福神まいり』を申し込んだ。

◯もっとも、『都七福神まいり』自体は、一年中、開催されているものらしい。それを正月に参ると縁起が良いと言うので、毎年、京都では正月一ヶ月、定期観光バスが運営されていると言う。なかなか人気らしく、この日も満員だった。

◯インターネット検索すると、トップに『都七福神まいり』のホームページがヒットした。

      日本最古

      都七福神まいり

   幸運をもたらす七福神

   インド・中国・日本の神々がうち連れて
  人々に幸運をもたらすとされる七福神信仰は
  正月一日の夜 幸運を願う人々が
  宝船に乗った七福神の絵を枕の下に入れて寝ると
  幸運がもたらされるという言い伝えなど
  民衆による信仰心のあらわれです。

古来より⺠衆の間で信仰の篤い七福神は室町時代に京都が発祥の地とされ、「都七福神」の巡拝は古くから⾏われているものです。七福神の神々の⼒をもって福運を授かろうとする⺠衆の願いであり、特に新春に巡拝すると七難即滅、七福即⽣極まりなしといわれ、功徳が⼤きいとされています。
七福神とは、ゑびす神、⼤⿊天、毘沙⾨天、弁財天、福禄寿神、寿⽼神、布袋尊の七神です。彼らのうちゑびす神だけが⽇本古来の神様。⼤⿊天、毘沙⾨天、弁財天はインドの神様、福禄寿神、⽼寿神、布袋尊は中国の神様です。
最初は⼤⿊さんとゑびすさんが「⼆福神」として盛んに祀られました。 室町時代に⼊ってから、禅と茶道の隆盛に伴い、⽵林の七賢⼈などの絵が⼈気をよび、七賢になぞらえて福神を七⼈にしようとゑびす、⼤⿊天に5⼈の神様を追加して七福神になったそうです。
都七福神の巡拝はどこから始めても構いません。各社寺にて御軸・⼤護符(⾊紙)・御宝印帖をご⽤意しております。

 

◯何とも俗っぽい信仰である。それをこのように大々的に喧伝して案内しようとする商魂の逞しさに、驚く。日本の神様が一人、中国の神様が三人、天竺の神様が三人と言う、取り合わせも、なかなかのものである。やはり、京都人は商売が上手い。

◯ただ、忘れてはならないのは、七福神信仰には神仏習合が深く関係していると言うことである。この『都七福神まいり』では、全くそういう話は無かった。みなさん、真面目に七福神詣でをなさっていた。

◯当古代文化研究所としては、『都七福神まいり』そのものが気になって仕方が無い。それは神仏習合としての信仰に拠るものである。詳しい話は、その時々にすることとして、当面、『都七福神まいり』を続けたい。