◯上醍醐を訪れ、ブログ『上醍醐』『准胝観音堂』『西国三十三所第十一番 深雪山 上醍醐 准胝堂(醍醐寺)』『醍醐水』『清瀧宮本殿及び拝殿』と続けて来て、やっと『薬師堂』である。准胝観音堂から醍醐山山頂に建つ開山堂へ行く途中に存在するのが薬師堂になる。
◯現地には、次の案内板が設置してあった。
国宝 薬師堂
此の堂の創立は、延喜七年で開山聖宝理源大師の時に遡るが、
現在の堂は保安二年(一一二一)に再建なったもので、山上伽藍
に於て最古の建造物で数少ない平安時代の遺構として貴重なもの
である。堂内蟇股は、所謂本蟇股の最も古い例の一つである。
本尊薬師如来座像は脇侍の日光、月光両菩薩と共に国宝に指定さ
れており聖宝の弟子会理僧都作になるもので貞観後期の豪快な気
分を、十分に感じさせる優美な作品である。又、歴代の聖帝が御
病気の平癒を祈られる度に金箔を尊像にはり加えられた事は有名
であり『箔薬師』の名で厚い信仰を集めている。
◯醍醐寺のホームページが案内する薬師堂は、次の通り。
薬師堂
薬師堂は上醍醐伽藍の中央に位置し、延喜13年(913)に醍醐天皇の御願堂として創建されました。900年以上の風雪を耐え抜いてきました。全体に水平感を強調した落ち着いた建物で平安後期の気風をよく伝えています。本尊の薬師三尊像(国宝)は、保存管理の為、平成13年10月の霊宝館リニューアルオープンの際に霊宝館平成館に遷座されています。そのため平成24年4月に新しい本尊として薬師三尊が造顕され奉安されています。
薬師如来は総丈1m80cm、左右の両脇仏は総丈1m30cmと国宝の三尊仏とほぼ同じ大きさで、いずれも総檜一木乾漆像で古色で荘厳されています。(非公開)
◯別に、次のページもヒットした。
醍醐寺の薬師堂
913年(延喜13年)、醍醐天皇の命で創建された堂。 現在の建物は、1211年(保安2年)の再建で、上醍醐最古の建築 物(国宝)。 国宝の薬師三尊像、重要文化財の閻魔天像、帝釈天像、千手観音像が 安置されていたが、これらの諸像は下醍醐の霊宝館に移されている。 現在の本尊・薬師三尊像は、2012年(平成24年)に造立された もの。 |
◯全体に、上醍醐は荒れている感じがした。なかなかここまで参拝する人も少ないのではないか。それに、上醍醐で拝観できるところも少ない。もともと寺自身が拝観目的では無いのだから、致し方無い。
◯この上醍醐の薬師堂自体が国宝である。それが普通に見ることができるだけでも有り難い。上記説明にあるように、1121年の建物だと言うから900年も昔の建物だと言うことになる。それが見物できるだけでも貴重なものである。