醍醐寺:女人堂 | 古代文化研究所:第2室

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ブログ「古代文化研究所」で、書き切れなかったものを書き継いでいます。

◯醍醐寺へお参りし、ブログ『醍醐寺へ』から『醍醐寺』、『下醍醐』、『大伝法院』続けて来て、やっと、今回が『醍醐寺:女人堂』になる。醍醐寺では、下醍醐と三宝院は受付が一つだが、上醍醐は別になっていて、女人堂脇で受付できる。

◯もっと凄いのは、境内が別になっていることではないか。一旦、下醍醐の境内を出ると、もう下醍醐境内へは帰れないようになっている。醍醐寺と言う寺のはずなのに、少なくとも境内は、まるで別になっている。

◯その上醍醐の入口が女人堂になる。そのことは、醍醐寺のホームページでも、次のように載せていることからも、明らかだろう。

      成身院 通称「女人堂」

   上醍醐への登山口にあり、昔は女性が此処から山上の諸仏を拝んだことから、

  通称「女人堂」といわれています。現在の本堂は江戸初期の再建といわれ、

  本尊には、山上の准胝観音の分身が祀られています。本堂前には山側から

  不動明王、理源大師、弥勒菩薩、役行者、地蔵菩薩が祀られています。

      上醍醐

      境内案内

   醍醐寺はこの地から始まりました。

   登山口の女人堂から小一時間ほど険しい山道を登っていくと、

  醍醐寺発祥の地、上醍醐へ到着します。
   更に歩みを進めていくと、874年の開創以来、
  今もこんこんと湧き続ける醍醐水が参拝者の喉を潤してくれます。
   醍醐水を飲んだ時の“醍醐味”は実際に登ってみると、
  より一層深く味わうことができます。
   まさに水は、生命の源であり、醍醐寺の源でもあります。

 

◯別に、次のページも存在する。

      成身院(女人堂)

      上醍醐へのチケット売り場

ここから上醍醐のエリアです。女人堂が上醍醐への入り口になっていて、ここでチケットを買います。通常600円。伽藍エリア三宝院エリアの入場券を持っていれば500円になります。女人堂のそばにはいくつか仏像が並んでいます。
上醍醐と伽藍エリアは厳密に区分されていて、一度出たら入れないように門が設定されています。とても広い敷地だし、見どころも多いし、上醍醐でまた新たに知識が加わって、帰りにもう一回伽藍エリアのお堂を見てみたいと思っても再入場できません。高い入場料なのだからもっと融通きかしても良いのでは?

      成身院(女人堂)

      上醍醐への登山口です。

標高450mの醍醐山にある醍醐寺開創の地の上醍醐を参拝しました。下醍醐の最奥の弁天堂の先にある回転扉から上醍醐に入ります。一度出ると下醍醐の伽藍には再入場できません。五重塔や金堂のある醍醐寺(下醍醐)の境内とは異なり深山幽谷の趣となります。参道を上るとにすぐに女人堂があります。上醍醐への登山口にあたりここで入山料(600円、醍醐寺伽藍・三宝院・霊宝館の拝観料を払っていれば500円)を支払います。正式名称は成身院ですが女人禁制の昔は女性がここから山上の諸仏を拝んだことから女人堂と呼ばれています。静謐な雰囲気の中、女人堂前には左から不動明王、理源大師、弥勒菩薩、役行者、地蔵菩薩が並んで祀られており印象的です。ここから上醍醐まで1時間の上りが始まると思うと身が引き締まります。

 

◯現地には、次の案内板が設置してあった。

      成身院(女人堂)

   上醍醐へと続く参道は険しい。山道を登り、山上に参拝するのをためらう

  人も多い。

   そこで、上醍醐に登らなくても、お参りできる「女人堂」が登山口に建て

  られた。

   西国十一番札所がある上醍醐への登山口に建てられた女人堂は、ここだけ

  ではなく、西国十番札所からの参道だった炭山(宇治市)、十二番札所へと

  続く笠取(宇治市)にもあったことが、国宝「醍醐寺文書聖教」の中にある

  「山城国上醍醐女人堂炭山観音縁起」(第九三函十三号)等々によって知るこ

  とができる。

   現在の女人堂は桁行が八・九㍍、梁間五・九㍍の入母屋造であり、成身院

  の本堂となっている。

  成身院は、後嵯峨天皇の皇后である大宮院の祈願所であり、慶長年間には

  三宝院に隣接する場所にあった。

   いつごろ、その名が移転したか不明だが、明治二十二年頃に作成された

  女人堂の境内を示す図面(第七一七函三六号)は、成身院の図面と一緒に

  綴じられており、この頃既に、成身院と女人堂は一体とみられるような関

  係にあったと推測される。

             京都市

◯やっと上醍醐の入口に立ったのは、ちょうど、10時くらいだった。いよいよ本格的な登山が始まる。