北越旅游 | 古代文化研究所:第2室

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ブログ「古代文化研究所」で、書き切れなかったものを書き継いでいます。

○北越旅游へ旅立ったのは、2019年3月7日のことだった。実は、その前の年、2018年3月に、『南越旅游』と題して、三亚⇒海口⇒肇庆⇒广州⇒潮州⇒泉州と廻っている。今回の北越旅游は、その続きになる。これで、海南島から上海までの海岸線を一通り巡回することができたことになる。

○日本人の私にとって、越国は極めて気になる国である。それは「三国志」の倭人傳を読んで、越国を認識しない限り、倭国を認識することはできないと考えたからである。そういう意味で、2018年3月の『南越旅游』と、今回の『北越旅游』は、意義のある旅游であった。

○今回の北越旅游』では、まず寧波を訪れ、友人である李さんと再会することであった。寧波訪問は、これで7回目になる。私にとって、すでに寧波は単なる異国ではなくて、懐かしい土地に変容している。前回、寧波を訪れたのは、2017年の12月のことだった。

○今回の北越旅游』では、宁波⇒厦门⇒南靖⇒福州⇒温州⇒雁蕩山台州と周回する予定である。これで越国旅游が完結する。

○中国には、「百聞不如一見」と言う言葉がある。まさにその通りで、理解するのに、見ることに及ぶものはない。そういう意味で、どうしても、越国を理解したかったので、昨年から今年と、二回に分けて、越国縦断を挙行したわけである。

○もちろん、この旅行で得たものは大きい。昨年の『南越旅游』もそうだったが、日本人の私には、知らないことがあまりに多い。そういうものを実際訪れることで理解することができた。まさに、「百聞不如一見」と言うことである。

「三国志」倭人傳を理解するには、越国理解が必要不可欠である。まず、そのことを理解して「三国志」倭人傳を読んでいる人が居ない。それ程、陳壽の「三国史」は奥が深い。

陳壽の「三国史」倭人傳を読むことは、日本に居てはなかなか厳しい。本当に「三国史」倭人傳を読もうとするなら、越国の都である会稽か、寧波で読むしかない。そういうことが判っている人が居ない。

○当古代文化研究所では、そういうことを研究している。これまで寧波には6回訪れ、会稽にも4回訪問している。そうしない限り、「三国志」倭人傳は読めない。

○そういうことは、「三国志」倭人傳を読むと判る。それが判らないのは、「三国志」倭人傳が読めていない証拠である。なかなか「三国志」倭人傳を読むことは、難しい。