あらためて、『傾聴』について学ぶ ① | SIS日記

SIS日記

NPO法人SIS(シス)スタッフによるリレー形式の日記です。
「こころが動いたこと」や「共有したいささやかな出来事」など
スタッフの「想い」を定期的に更新していきます。
どうぞお楽しみに!

「あるのかも知れない」と思うこと 
 
 
 じっくり相手の話に耳を傾けて聴くことが大事だと言われるが、どういうことなのか。どのようにしたら、そういうことができるのか。あらためて、「傾聴」とは何か。どういうことを心がけたり、どういうことに注意したらいいのか。そんな研修を行いました。2月23日。講師は、山川久恵先生(臨床心理士、SIS顧問)です。何回かにわたって、傾聴研修のようすを報告いたします。
 
 報告の構成の都合上、次のような実技体験から話を始めます。
 
 山川先生から課題が出されて、参加者がそれぞれノートに図をかくことになりました。
 三角の図をかいてください。
② その下に、丸をかいてください。
 その下に、四角をかいてください。
 そしたら最後に、棒で突き刺してください。
 
 ……さて、どんな図ができたのでしょう。
 
 
(a)のような図をかいた人が多数いました。
 
(b)の人もいました。「その下に……」と言われて、必ずしも「くっつけて」とは受け取っていないわけです。
 
(c)の人もいました。「棒で突き刺す」を直近に聞いた四角に刺し、三角、丸にも刺すとは受け取っていないわけです。
(d)の人もいました。立体的に考えて、三角の下に丸、丸の下に四角……と受け取っているわけです。
 
 (a)から(d)のいずれも、①から④の指示を受け取ってかいたものです。いずれも同じ言葉を受け取っていて、その言葉から外れてはいないわけで、かかれた図はこんなに多様なものになったのです。
 
 山川先生は、言葉と受け取り方(イメージ)との間は「これしかない」と思うのでなく、『あるのかも知れない』と思っていることが大事だと言います。つまり、話を聞いていくときに、ジャマになるものに『先入観』があるということです。
 
 受け取り方・イメージ、あるいは発想がいろいろとあること。それと、それらが言葉にされていることとを、よく意識しておくことが大事だということです。でないと、言葉に惑わされるということです。
 
 山川先生は、また別の例もあげられました。
 『リンゴ』というと、どんな連想をしますか。? 参加者はそれぞれ、「ジュース」「赤い」「青森」「丸い」「甘い」などと順に答えていきました。用途、色彩、産地、形状、味覚などですね。どんどん進んでいって、「ウィリアムテル」「お供え」「ミカン」「ニュートン」「アダムとイブ」なども出てきました。エピソードつながり、果物つながり、等々……。一つの言葉にかかわる連想は、人によってさまざまな広がりをもっています。
 
  さまざまな広がりのなかに言葉があり、いろんな捉えが『あるのかも知れない』と思って話を聞くことが大事だと思いました。 (つづく・鮮)