高岡健氏に聞く・この子とどうかかわる? ⑤ 
 
 
 『この子と、どうかかわる? ~子育て・進路で立ち止まる時』というテーマで、高岡健氏による公開講座が行われました。(11月10日・土曜日。OKBふれあい会館にて。高岡氏は岐阜県立希望が丘こども医療福祉センター・児童精神科部長)その報告です。質疑の時間が多めにあり、いくつもの質問があり、高岡氏からの解答がありました。そのようすを紹介しています。
 
Eさん(職員):障碍がある子どもを育てる仕事をしている。「考える力が乏しいから、教え込む」とされるのだけれども、自分が子どもの立場だったら教え込まれたくないと思う。発達障碍と凡人(定型発達)と、どっちが生きやすいか。やっぱり、凡人の世界に合うようにしてやった方が良いのではないかと考えてくると、またぞろ「考える力が乏しいから、教え込む」に戻ってしまう。どう考えたらいいのでしょう。
 
高岡:悩んでいる限りは、自分も捨てたもんじゃないなと思った方が良い。「教え込む」をやったとしても、実際には役に立たないことが多い。現場で教えたいことの一つとして、うまくサボるサボり方を教えたい。それから、人に頼ること、頼ってもいいことを教えたい。苦手を克服するだけの人生では、面白くない。自分の得意を見つけて、得意を伸ばすことを教えたい。

【しずか】:サボり方、人に頼ること、そこだけ取り出すと眉をひそめるかもね。
 
【のび太】:得意を見つけて、得意を伸ばす! 苦手を克服するばかりの人生でなく、その人のその人らしさが生きる人生が大切なんだね。