高岡健氏に聞く・この子とどうかかわる? ④ 
 
 
   『この子と、どうかかわる? ~子育て・進路で立ち止まる時』というテーマで、高岡健氏による公開講座が行われました。(11月10日・土曜日。OKBふれあい会館にて。高岡氏は岐阜県立希望が丘こども医療福祉センター・児童精神科部長)その報告です。質疑の時間が多めにあり、いくつもの質問があり、高岡氏からの解答がありました。そのようすを紹介しています。
 
Cさん:発達障碍が疑われるケースで、親さんに受診を勧めるかどうか迷うことがある。そのポイントを教えていただきたい。
 
Dさん(保護者):親は、子どもが発達障碍だと知っていて、成長の段階のどこかで子供に知らせた方がいいと思うが、そのタイミングやポイントについて教えていただきたい。
 
高岡:発達障碍という診断を下されるとして、そのことがもたらすメリットとデメリットをセットで考えたい。病院に行くこと自体が敷居が高いこともある。受診してハッキリして良かったとなるかどうかだ。
 
高岡:告知の問題には、3つの原則がある。
①〔いつ〕抽象的理解ができるようになる時期。10~15歳のいつか
②〔誰が〕伝える人が、割増も割引もしないで伝えられるのが望ましい。中立的な専門家、医師など
③〔どう〕「人との違い」が安心でき、納得しやすいよう
 
 
【しずか】:診断によるメリットは、それまで人と違ってばかりいた理由を知って納得と安堵が得られることでしょうね。
 
【のび太】:デメリットは、逆に、それまで診断の必要性も感じなかったにもかかわらず、病院や専門家の援助を受けなければならない自分への不安ということなんかな。