高岡講演会に向けて ③
                            ワスレナグサ
11月12日に、発達障碍にかかわる高岡健氏の講演会があります。(くわしくはSISホームページ参照)そこで、前回2月に行われた高岡健氏の講演会記録を再録します。
 
 「発達障碍の理解と支援」にかかわる高岡健氏の話は、まず用語の整理からはじまりました。表題の表記のように「障害」が「障碍」という文字になっています。(後述)
 
 ●現在は、「発達障害」から「自閉スペクトラム症」とする用語になりつつある。「自閉症」の前に「高機能」とか「軽度」を付けたり、「アスペルガー症候群」というような概念は消えつつある。
 
  ●「定型発達・非定型発達」という言い方があり、前者は「凡人」、後者は知的発達症や自閉スペクトラム症などを表している。これは、「非定型発達」者本人が言い出したことから来ているが、発達が正常か異常かという見方をしないという点で意義を持っている。
 
  ●「障害」の「害(がい)」は、ほんらいは「さまたげ」の意味を持つ「碍(がい)」であるが、登用漢字にないために「害」が使われている。「障碍」と表記するのがよい。
 
 その上で、「発達障碍」について、高岡氏は次のような重要な考え方を述べています。
 ●発達障碍とは、「非定型発達+社会的障壁」の姿である。
 
〔コラム担当者より〕
「非定型発達」の「非定型」を、「型どおりでない・ジグザグした」という多様性のある状態の意味でとらえると、もう一歩身近に感じられると思います。
 
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発達障碍の「障碍(しょうがい)」について
現在一般的に使われている「障害」は、運動会などの競技名「障害物競走」等でも知られるように、他に何らかの害を与えるモノとしてのマイナスイメージがあり、ある意味、外から判断される社会目線の文字として用いられています。
SISでは、当事者目線を大切に、何らかの原因によって日常生活に影響の出るような制限を受け、社会との間に壁があるという意味で、「障碍」の文字を用いています。

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