人の視線が怖い・・・ 
 『自閉症の僕はいつも、視線に踊らされています。人に見られることが恐怖なのです。人は、刺すような視線で僕を見るからです。障害を抱えているために、目に見える言動が、みんなと違うせいでしょう。まるで原始人のようだと、自分でも思っています。』(東田直樹「跳びはねる思考」イースト・プレス刊)
 
 今から3年前の2014年に東田さんは、自著の一節で冒頭からこう書いています。
 
 東田さんが書いていること(人の視線が怖い)は、ほかの発達障害者・自閉スペクトラム症の人たちにもあるのでしょうか。
 
 もし、そうだとしたら、東田さんのこの一文は発達障害・自閉スペクトラム症を身近に引き寄せて考える上で、とても大きな手がかりになると思います。
 
 発達障害・自閉スペクトラム症については、「脳機能の障害」だという説が根強くあります。しかし、「脳機能障害」がなんら科学的に証明されているわけではないという専門家も数多く存在します。
 
 「脳機能障害」説に立たなくても、「自ら閉ざしてしまう」というニュアンスでもって、発達障害者・自閉スペクトラム症の人たちの側に問題があるのだというとらえ方が一般的にはあるだろうと思います。
 
 ほんとうにそうなんだろうか。人の視線が怖いというのはどういうことなのか、そして何故なんだろうか。・・・こんなことを丁寧に、少しずつ、次回から考えていこうと思います。明日また、つづけて書きます。


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