「引きこもり」が数値化される違和
9月7日、内閣府は、仕事や学校に行かずに、6ヶ月以上ほとんど自宅に居る15歳~39歳の「引きこもり」の人が、全国で54万人以上にのぼるという調査結果を公表しました。
内閣府は、2010年にも同様の調査をしていますが、その6年後の調査結果と併せながら考えられる特徴がいくつか、あります。
1.前回の調査と比べて、35歳以上で引きこもりになった人が倍増していること。
2.前回69万6千人、今回54万1千人。依然として50万人を超えること。
3.引きこもり期間は、7年以上が34%、3~7年が40%で、合計74%と長期化しているようすがわかること。
1.前回の調査と比べて、35歳以上で引きこもりになった人が倍増していること。
2.前回69万6千人、今回54万1千人。依然として50万人を超えること。
3.引きこもり期間は、7年以上が34%、3~7年が40%で、合計74%と長期化しているようすがわかること。
さて、こういう数値がどのようにして導き出されているか、ということです。それは、15歳~39歳の5千人を抽出して調査し、それを拡張して推計したということです。40歳以上は未調査です。
こういう数値への導き方に、虚しさを覚えます。そもそも、「引きこもり」と名詞化されていて、一人一人が持つ思いへの想像力が入り込む余地がないように感じられるからです。