あれは、夏に入る前のことでした。
去年、ホームページの文章を
お手伝いした美容系サロンのオーナー
「エンドーさん」(やや仮名)
が、予約困難な人気店になって
関西に二店舗目を出すらしい。
そんな噂を聞いた矢先、
エンドーさん本人から
連絡が来ました。
「殿、また店舗の名前決めるの
手伝ってもらっていいですか?」
「二店舗目も、優雅で高貴で
優しい感じがいいなぁ」
サロンの名前に込めた理由が
お客様の共感と感動を呼んで、
かなり好評だったようで。
「次も頼むわ」
的なお願いをされたのですが、
あの時の殿はどうかしていたのでしょう。
「エンドーさんだから
ジ・エンドーでいいじゃないですか」
と、ほんの少しだけ…
おふざけが過ぎてしまったのです。
5分後…
「滅」
の一文字が返って来ました。
エンドーさんはどうやら、
鬼滅隊に入隊したようです。
「だからきっと、次に会ったら
首を狙ってくると思うから、
私の居場所は言わないようにね」
この話を教え子にしたら、
「あぁ、ウチら殿のことを
“上弦のとの”って呼んでるんで、
ちょうどいいじゃないですか」
と言われました。
何がちょうどいいのか解りませんが、
鬼、と言いたいことは解りました。
「キサマらを愛情込めて
育ててきたのに鬼扱いなの、
なぁぜなぁぜ?」
と言うと、教え子は
「ヤバい!ヤバい!」
とはしゃいでいましたが…
時は流れて、今週。
「琵琶湖の花火大会にきたついでに、
顔を出します」
。。。
鬼滅隊のエンドーさんから
突然のご連絡が来て、
殿は急に怖くなったのです。
…来た。
ついに来た。
過去の経験上、エンドーさんは
会えるまで何度もやってきます。
頭の中に、
あの“貞子さん系映画”の名曲
「くーるー、きっとくるー」
が流れ始めましたが…
仕方ない。
殿は腹をくくって
エンドーさんを迎え撃ちました。
しかし、いざ会ってみると
エンドーさんはとてもご機嫌な様子。
「花火見て来ました。
有料席は6万円でした」
「ろっ、6万円ッ…‼︎」
すごい次元で
人生を楽しんでいました。
とにかく
「ジ・エンドー」
を忘れていてよかった。
そんなエンドーさんが、
京都にやってきた目的は…
「この先、どうしたらいいか?」
を聞くためでした。
チャットGPTとか、
AI化がどうこうとか…
愛嬌と魅力だけを武器に
乗り越えてきたエンドーさんは、
時代の急激な変化に
「どう対応したらいいのか?」
と不安になってきたそうです。
社員も増えた。
お客様も増えた。
二店舗目もどんどん話が進んでいる。
責任がどんどん重くなってきたが、
なんだかAI化が騒がれていて
「私はこう進む!」
と確信できなくなってきた。
しかし、周りに相談できない。
「…ということで、
気楽に生き延びている殿から
ヒントを盗み取ってやろうと、
花火大会のついでに来ました!」
。。。
そりゃあ、どうも。
「…ケアを意識しましょう」
「さぁ、答えたぞ。
もう帰ってくれ」
「なんでーッ!」
「もっと詳しく教えてー!」
両腕を激しく掴まれ、
殿はエンドーさんが不意に
あのことを思い出す前に…と。
観念して
「ケアの思考」
を大いに語ったのです。
ケアの思考とは、何か…?
イメージしやすいのは
「寄り添うこと」
です。
「結果を出すこと」
なら、AIの方が人間よりも
優れた結果が出せます。
実際にAIを取り入れて
治療している海外の病院では、
「医者よりAIの方が正確じゃん」
と言われ始めていますが…
結果だけに特化して見れば、
人よりAIの方が優れています。
しかしAIは、現時点ではまだ
人の気持ちに寄り添えません。
「辛いよねー、気持ちわかるよ」
とAIに言われたところで、
気持ちが満たされない人は
まだまだ多いと思いますし…
この点においてはまだ、
人の方が圧倒的に優れています。
つまり、
「人がAIよりも
優れているポイント」
なのです。
今、海外で人気絶頂の
お医者さんは、
「腕はそこそこ、
でもすごくいい話をして
しかも寄り添ってくれる」
という特徴を持っています。
診察の時の話が、
まるで神父か悟りを得た
大僧正のような内容だとか。
この傾向は数年後、数十年後に
日本に来る可能性が高いです。
お医者さんに限らず、
世界のあちこちでは今、
こんな変化が起こっているのです。
しかし。
施術や健康系の世界では、
結果を出せる達人ほど
「寄り添うこと」
が下手ですし…
「ありのままに、
自分らしく自由に」
を掲げている指導者も、
ケアは平均して下手です。
理由はお察しいただきたいのですが、
流れの逆を行く生き方を
突っ走っている人、多数です。
「だから、ケアを意識して
向き合っていくといいですよ」
ケアがうまいと感じる知人は、
リピーターが80%以上。
時間と心の余裕もたっぷりで、
とても楽しそうに生きている…
という話をすると、エンドーさんは
何やら感心していました。
殿の考え方は
「本人が何を言おうと思おうと、
現実の結果が答え合わせ」
です。
その視点から見れば、
うまくいっている人は
自覚している、なし関係なく
ケアが上手ですし…
ケアの視点がない人は、
SNSの幸せ自慢とは裏腹に
うまく行ってない感じです。
「参考になりました。
で、殿も意識してるんですか?ケア…」
エンドーさんから聞かれたので、
「苦手です。
ただ、手間のかかる子達の
メンタルケアまでしているので、
せざるを得なくなっています」
と答えました。
そう、殿の日常は
「強制的、ケアの練習
回避不可能システム」
が発動中なのです。
だから、以前よりはそこそこ
身についていると信じたい。
そんな話をすると、
何が面白かったのか…
「ホホホホホ…」
エンドーさんは高笑いして、
「赤福買おうっと。
殿が誰かから貰っていた、
京都名物、黒と白の赤福…」
…と。
少し間違った発言をしながら、
ご機嫌な顔で改札口に
吸い込まれていったのです。
以上が、これからの時代に
求められるであろう、ケアの話。
健康や美容に関わる
仕事をしている人だけでなく…
どの世界で活躍する人も、
身につけておいて損しません。
だから今月のセミナーは、
ケアの視点を深掘りして
徹底的に紐解く予定です。
そして、それが終わったら
リゾート地で遊び倒すのです。
それでは、良いお盆を。
=============
これはいい!という
厳選アプローチとアイテム、
全20話で公開中。
=============
人体実験結果を重ね、
「これだ!」
とたどり着いた健康法を、
全20話でお届け中。
「家族を健康にする、
知識の薬箱」
知らなかった人を
損させてしまう情報が満載です。
最新版はこちらから受け取れます。