耳の聴こえない絵描き
ソルト/Shiori Ueda
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《真理の羽根》
ときに天使が神になりすますことがある。
翼の裏に本当の心を秘め隠して。
ときに悪魔が神になりすますこともある。
その翼を豪奢な衣の下に押し隠して。
全ての天使が善き言葉のみを告げるとは限らず
全ての悪魔が悪ゆえの悪だとは限らず
では我らは何を信じるべきか
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048‐アンズー
静かな裏切りの祈り
問いかける
己の身に刃が向いていないか
他者に刃を向けていないか
自ら向けているのか
他者によって向けられているのか
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メソポタミアで信仰された、聖なる鳥アンズーは、風、霧、霞などの神格化とされる。
いつしか山の神に反逆した怪鳥とされ、神々に退治される魔物になった。
風や水(雨、霧、霞)の神であったなら、時折起こる暴風雨は山々を容赦なくえぐっていくものなので
「山の神に刃を向けた怪物」になったのだろうかと思う。
悪意のやいばはたやすく向けられてしまうし、向けてしまうもの
無意識ででも、そういうことをしていないだろうかと
我が身を振り返るのも大切なことで
向けられる敵意の分析と
向けられた敵意をどうそらすか受けるか
向けてしまった敵意をどうするか
いつでも我が身に問いかけることを忘れない。
(文/ソルト)