受講生の皆様、お疲れ様です。
TAC京都校行政書士講座では、現在行政法に入っています。
私が受験生だった平成19年頃は、「行政法は過去問」と言われてひたすら過去問を解いていました。
ひたすら解いていても答練になったらそれほど手応えはなく、本当に過去問やってりゃいいのか、と思っていたものです。
その後、なんやかんやで点が取れるようになり、合格して講師を続けてきましたが、行政法における過去問の重要性は確かに感じます。
憲法や民法に比べて、確かに「過去問そのまま」という肢が多い。憲法は現場思考が案外多く、民法は事例問題なので同一論点であっても「過去問そのまま」という問題は少なくなります。
それに比べ、行政法は知識問題が多く、これまでの出題数も多いため、「出るべき問題が出尽くしている」と言えるので、過去問をやり込んでいれば対応出来る問題は他科目よりも多くなります。
ただ、過去問だけで十分かというとそうでもない。過去問制覇は必要条件ですが十分条件ではありません。
私は野球を小さい頃から見てきました。アマチュア野球を観覧し、目当の選手を見つけてドラフトを経てプロ野球やメジャーで活躍するまで確認するというなんの意味もないことを続けていますが、一番定着することが難しいポジションはキャッチャーだと言えます。
キャッチャーは第二の監督とも呼ばれ、他の選手達に指示を出したり、ピッチャーが投げる球の配球を考えたり、プレー以外でやる事が多い。また、キャッチャーのミスは勝敗に直結します。
よって、プロ野球でも若手のキャッチャーが一人前になることは通常時間がかかり、チームも本人も苦労します。
あるプロ野球OBの方がテレビの解説である球団の若手捕手に関して述べていたことで
「一軍で試合に出るのであれば、対戦する全球団の選手のうち、対戦可能性のある選手の得意とするボール、苦手なボールが全て頭に入っていることが大前提」
ということが記憶に残っています。
トップリーグの場で試合に勝つには、そこから先が大事だと。
対戦する選手の得手不得手に関する情報がいらないわけではない。大事なんだけど、それだけでは勝てない。
行政法の過去問だけでは確実に合格点は取れません。だからといって、過去問がいらないわけではない。
行政法で点が伸びない場合、過去問レベルの学習で躓いているのか、プラスαが出来ていないのかを検証することは必要です。
過去問が押さえきれていないのに、プラスαを上積みしようとしても、土台が出来ていないので上積み出来ず、時間をかけたわりには点が伸びないということになりかねません。
まずは過去問の正答率を高める。なるべく早くこのレベルに到達し、先に進んでいきましょう。
では今回はここまでとします。お疲れ様でした。