受講生の皆様、お疲れ様です。
公開模試の採点依頼があり、大量の答案を処理していました。
ネタバレしてもいかんので、基本次回の講義で講評等に触れようと思いますが。ブログでは簡略版を。
TAC行政書士 公開模試第1回記述式
①総評
難易度としては易しい。
正直な感想を言いますと、本試験時には最低50点は取らんといかんレベルかと思います。詳細は後半で。
②問題44
満点の割合は少ないが、後半二つのキーワードは比較的書けている。ただ、条文のキーワードを正確に表現できている人は少ない。感覚的に10%くらいか。このあたりが実質的な合格付近かな、と思います。まとめますと、一番最初のキーワードはともかく、中盤から後半にかけて正確に書きたい。
③問題45
ヤマから。授業でも散々やっている話であり、キーワード3つは正確に書きたい。なににつき悪意なのか等の認定が丁寧にできているかどうか、当該論点で、原則の要件、例外の要件がしっかり整理できているかどうか等が答案から読み取れれば。
④問題46
やはりヤマと言っていたところから。ここでも、原則と例外がしっかり理解できているかどうか。条文ではなく判例知識を書いていたり、特殊でなく一般のほうの要件で処理しようとしていたり、という答案は、個人的に印象が良くない。印象がよくない、といえば、すべての問題にいえますが「なお書と喧嘩しない」ということも重要です。例えば、問題44で「公共の福祉に・・」などと書かれているにも関わらずそれを書いていたり、問題46で「未成年者だったら」などと答案で書いていたら問題自体が読めていないと判断することとなります。
⑤最後に
教室でも言っているように、記述式は「どんな問題が出題されても、60点満点中30点が確保できるレベル」が一つの指標となります。行政書士試験は絶対評価の試験ですから、今回のように満点が狙える「まってました」という問題が3つ続くと合格率が高くなりすぎる可能性が高い。よって、満点がとりづらい問題や、そもそも点数を取ることすら難しい問題を混ぜて出題される。出題のパターンとしては
〇 △ ×
か
△ △ △
でしょうか。〇が20点満点狙える問題。△が10点、×は0点でも仕方のない問題。さて、どのような問題になったとしても30点を確保するには、×の問題で20点が狙えるよう勉強ではありません。〇で20点を、△で部分的だとしてもキーワードを正確に書いて、10点確保するような勉強が必要です。
本試験で難問が出題されても、基礎的な「まってました」という問題で失点しなければ大崩れはしません。そういう意味でいえば、今回の答練は三問とも〇です。よって、本試験時にはこのレベルの問題は満点に近い点数を取りたいわけです。そのレベルであれば、難問が混ぜられても30点確保できる可能性が高まります。
受講生の方は、記述で危ないといっていた所の正確性を高めること。書けないからといって手を広げない。広げれば広げるほど知識の正確性が薄まり点数が安定しなくなります。
ということで、次回は「直前期にやってはいけない勉強」に関して書こうかと思います。
では今回はここまで。お疲れ様でした。