行政書士試験 ボーダーライン上の人達へ | 森永の小部屋 

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主に教室受講生に対して書いているブログです。このブログはTACの公式見解ではなく、森永個人の主観に基づくものです。たまにどうでもいいことも書きます。また、記事は万全を期しておりますが、万が一不利益を被られたとしても責任は負わない旨ご了承ください。

受講生の皆様、お疲れ様です。

 

早いもので、週末に入っています。

 

先週の今頃は、本試験に向けて追い込んでいたかと思いますが、時が経つのはアッと言う間ですね。

 

今年は、記述待ちの方が多いように思います。正直、採点は人によって多少のばらつきがあるのかな、という印象はもっています。ボーダーライン上であれば、発表までわかりません。

 

今日は、一見無関係な話しから、落ち着かず、何も手につかないというような方に向けたメッセージを。

 

 

苑田聡彦、というプロ野球のスカウトがいます。広島という球団のスカウトです。確か、球界最年長スカウトだったと思います。

 

彼が「野球の神様っていますよ」とテレビで言っていました。個人的になかなか興味深かったので、いろいろと調べてみたことがあります。

 

 

広島という球団は、日本で唯一親会社を持たないプロ野球球団です。独立採算なので、赤字を出すことができません。よって、簡単に言うとお金がありません。すると、当然選手の給料は安くなる。待遇も悪くなる。関東圏ではなく地方の球団であり、正直選手からすれば人気のある球団ではなかった。今でこそ、「カープ女子」とか言われてメジャーになってきましたが、一昔前までは20年以上Bクラスを彷徨う球団でした。

 

当時は、一軍の本拠地も「市民球場」であり、二軍の本拠地は山口県。広島の球団なのに、球場は山口県までいかないと使えない。バスで1時間以上かけて練習しに行くわけです。二軍の選手は。

 

昔は、アマチュアの選手からも公然と「広島には行きたくない」と言われるような状況でした。そんななか、苑田氏を筆頭に広島のスカウトたちは全国を駆け回り、言い方が悪いのですが、「広島でも、俺はプロになりたい」という選手を探します。当然、目玉の選手には見向きもされないことが多い。それでも全国を駆けずり回りながら、現時点では評価は高くないが、磨けば光る素材を見つけ、入団にこぎつける。その後、猛練習に耐えた選手からタイトルホルダーがでてくるわけです。黒田というメジャーリーガーを筆頭に、新井、江藤、金本等、多くのタイトルホルダーを発掘します。ちなみに、新井、江藤、金本はドラフト順位も低かった。そこからタイトルホルダーまで育てて、育った挙句に資金力で勝る他球団にFAで取られてしまう、という悲劇が次々起こるので、チームの力は上がらず、チームは下位に沈みっぱなし、ということとなっていました。

 

とはいえ、その後、ほぼ自前の選手だけでセリーグを3連覇するという偉業を達成します。しかし、やっぱり主力の丸選手が巨人に行ってしまい、チームはBクラスに落ちる、という悲劇が繰り返されています。

 

しかし、それで挫けない広島スカウトは、その後も優秀な若手を次々と獲得し、坂倉、小園、林、羽月、宇草、栗林に森下、森浦に小林などなど20代中盤までの選手で編成すると、おそらく最強なんじゃないかという布陣になってきています。

 

 

そんな苑田氏が「野球の神様っていますよ」と言っていました。なんなのか、というと、とことん仕事を突き詰めてやっていけば、不思議と上手くいくときがやってくる、そんな話です。不思議なんだが、頑張っているときほど、振り返るとそんなことがあったな、という話です。

 

広島に薮田という投手がいます。

 

あるとき、広島のオーナーがタクシーに乗りました。すると、運転手が「うちの息子取ってくださいよ!」と売り込んでくる。気になって聞いてみたら、亜細亜大学で投手をしているらしい。気になったオーナーは、スカウトにチェックするように指示します。しかし、困ったのはスカウトだ。なにせ、薮田は結果的に亜細亜大学4年間で2試合しか投げなかった。確かに身体も大きいしポテンシャルはあるが、故障持ちで試合で投げられていない。

 

しかし、スカウトが足繫く通って練習を見ているうちに、薮田に惚れました。きっと、この男はプロ野球で活躍できると確信を持つようになります。試合だけ見に来ているスカウトには、絶対に気づけない何かに気づきました。

 

その結果、広島はドラフト2位という高い順位で薮田を指名。当初は、「投げてない投手を2位で指名するんか・・・」等とネット上等で批判されていましたが、その後薮田は「最高勝率」というタイトルを取るまでの投手になり、三連覇に貢献します。

 

大盛、という選手もいます。彼は、大学時代にプロのスカウトは絶対来ないだろうと言われている弱小リーグで野球をしていました。しかし、そこに広島のスカウトはいたのです。大学卒業後、野球の道に進みたいと思っていた大盛選手は、プロから指名があると思っていなかったため、社会人のセレクションを受けます。なんと、それに全部落ちます。社会人野球への道すらままならない、そのような選手を、広島は育成契約ながら指名しました。そんな彼は、入団二年目にしてレギュラー争いをするまでの選手になりました。

 

とことん頑張って仕事をしていれば、思いもかけないようなところで出会いがあったり、不思議なことがある。もし、そのようなものがなかったら、それは自分の仕事が至らなかったせいだ。次はもっと頑張ろう。野球の神様に認めてもらえるまで頑張ろう、という話をテレビでされていました。球界最年長のスカウトが。

 

結果待ちの皆様は、試験の神様に「よくやったから受からせてあげる」と言ってもらえるまで頑張れたでしょうか。今、頑張っているでしょうか。

 

もし、至らなかったと思うのであれば、これからでも頑張ればいいんじゃないかと思います。

 

合格後のことを見据えて、簿記等の勉強をしみたり

 

親族相続の勉強をしてみれば、合格していてもしていなくても、どちらにせよ無駄にはならないでしょうし

 

他の資格を調べてみたり

 

本試験を振り返ってみたり

 

何か、前に進むべきだと思います。試験が終わって、やることなくて手持無沙汰になっているんじゃないでしょうか。勉強習慣がなくなってしまわないうちに、何かしら始めてみましょう。試験は一つの区切りではありますが、終着点ではないはずなので。

 

では今回はここまでとします。お疲れ様でした。