受講生の皆様、お疲れ様です
当たり前ですが、今日は真面目な話を
既に前回の記事で書きましたが、2018年度行政書士試験の合格発表がありました
合格率は約12%。合格者平均点は197点となりました
合格者平均点は前年度と比べて下がっており、択一式の難化が現れているかと思います
あくまで私の個人的感想ですが、記述式は特に厳しい採点基準は採られておらず、キーワードに対して加点をしているはずです
なぜそんなことが言えるのか、と言いますと本試験直後、希望者に対して記述式の採点を行ったのですが、合格推定を出している方はもちろん、ボーダーライン上からやや苦しいかと判断していた受講生も多く合格されているからです
ハッキリと申しますが、現在確認出来るだけでも、私のクラスはかなり合格していただいてますし、自信を深めています。今まで以上に
さて、そんなことはさておき、2018年度受講生の方に対するメッセージを
まず合格された方
本当におめでとうございます。今回の結果を良い意味で自信に変えて、今後益々ご活躍されることを期待しております
合格率は約12%ですが、相当程度は他資格受験生(司法試験受験生や公務員試験受験生など)が占めているはずです
現実的な問題として、司法試験受験生や公務試験受験生が適切な準備をすれば、一般受験生に比べて、合格可能性は圧倒的なものとなるはずです。もちろん、全ての司法試験受験生や公務試験受験生が、そのような準備をするわけではありません(誤解を恐れずに言うならばこの試験をなめて受験をする人もいるでしょう)。何が言いたいかというと、合格者の相当程度は他資格受験生、もしくは他資格受験生であった人達であろう、ということです
ということは、一般受験生に残された枠はそれほど多くはなく、この試験の実質的な合格率は低くなると思います
そのような難易度の試験に合格出来たわけです。胸を張って次のステージに進んでください
実務家になってもいいと思います
他の資格試験にチャレンジしてもいいと思います
しばらくは現状の生活を続け、将来のために実務の勉強をするのもいいと思います
しばらく休む、でもいいでしょう
どのような道に進んだとしても、そう短くもない期間お付き合いさせて頂いた講師としましては、「受験勉強している時や、合格した時が一番良かったな」と思うような生き方はしてほしくありません
資格試験に合格することと、その資格を使って生きていくことは全く違います。受験時代とは全く異なる能力が要求されます
新入社員を思い浮かべてください。右も左もわからず、まだ仕事らしきものもできない人を
もともと実務スキルを有していない人が資格試験に合格したという状況は、このような状態と等しいといえるでしょう
遺言書の書き方
家族信託のメリットデメリット
建設業許可申請の概要や注意点
どのように立ち回れば弁護士法に抵触しないのか
などなど。何も答えられないのが普通です
しかし、資格試験に合格すると、「先生」と言われるわけです。それに胡坐をかいている暇はありません。実質新入社員ですから
また、実務になると、今までのような自己完結の話ではなく、他者の人生に責任を持つことも出てきます
何が言いたいかというと、その資格を活かすことは、合格することよりも難しい、ということです。当たり前ですが、生半可な気持ちでは務まりません
なんか厳しいことを書いてすみません。しかし、このようなことを言ってくれる人ってあまりいませんから
ただ、そのような厳しいステージに進んでも耐えうるであろう、と国が認めてくれたのです。皆さんの能力を
国に認めさせたその能力を、どうか出し惜しみすることなく発揮して、人生を謳歌していただければと思いますし、私も皆さんに負けないように頑張ります
さて、試験ですから、当然残念な結果となった方もいらっしゃると思います
結局のところ、人というものは自分で経験したことしか、本質的に理解できないのではないかと思うわけです。私なんかは
真剣に、人生をかけた勝負で結果が出なかった時の悔しさは、経験した人にしかわかりません
私も社労士試験で何度か涙をのみました
総得点では圧倒している。自分のミスで落ちたのなら納得も出来る。しかし、事前の準備でも対応できず、現場での読解力でも対応できないような、あみだくじみたいな問題を一問落としたことだけで落ちてしまう。しかもどのテキストにも載っているような知識問題でだけ救済措置が入る
もぅ、訳分かんねぇな
と思うわけです。人間ですから。そんなときのことを思い返してみますと、誰の言うことも飲みこめなかったですね。私は
予備校の言うことも、講師のいうことも
情報社会ですから、スマホ一つあれば色々な情報に瞬く間に触れることはできるのですが、何もストンとは入ってこなかったです
ですので、私がここで何を書こうが、あと少しのところで涙をのんだ方には響かないかもしれませんが、何も書かないわけにもいきませんし、つらつらと思うことを書いていきます。なんの救いにもならないかもしれませんし、厳しいことも書くでしょうから、ご納得いただける方だけ読んでください
予備校や一定数の講師は、当然のように「2019年の準備を始めましょう」と言っているかもしれません。「ギリギリで駄目だったのであれば、今から始めれば大丈夫」などと言っている人もいるかもしれません
それはそれでいい
その言葉が響く人にとってはそれでいい
ただ、私の個人的感覚としまして、先ほども書きましたがこの試験は易しくないわけです。また、試験である以上、運に左右されることも出てきます
直前期の勉強は特に大変です。身をもって知っているはずですし、それだけの努力をしても結果が出なかったという事実があります。それを今年覆すというのであれば、去年以上の努力をしなければいけないでしょう
また、経験した人間しかわかりませんが、ギリギリで負けた次の勝負というのは、余計なプレッシャーがかかってきます
たとえば、格闘家でチャンピオンの方が負けたとしますよね。下馬評ではそのチャンピオンが優勢だと言われていて、本人も「これは勝てそう」と思っていたにもかかわらず、運悪く負けてしまったとします。そのリベンジマッチは、最初の対戦よりもプレッシャーがかかるわけです
次負けると、最初の負けも「やっぱりあれも実力だった」と世間の評価が確定してしまうからです
これが「余計」なプレッシャーです。初受験でわけもわからず、イケイケドンドンで受かるのが一番楽なわけです。今年必勝を期すのであれば、このようなものにも勝たなければいけません
このようなことを全て思考のテーブルに出して検証し、それでもこの試験に受かりたいのか、というところからスタートすべきでしょう
いつも言うことなんですが、それを判断する時には、「感情的になっている今の自分」だけでなく、5年後・10年後の自分を想定してださい
今辞めるのは簡単です。しかし、その判断を5年後・10年後の自分は納得するでしょうか
行政書士試験だけが人生ではないですし、法律家になることだけが人生でもありません。今辞めたとしても後悔はない、というのであれば撤退するほうがいいでしょう。既に述べたように、この試験は易しくはないからです
しかし、そうではないというのであれば、話は変わってきます。あくまで私の経験上の話ではありますが、基本的には、その試験に落ちた悔しさはその試験でしか晴らせません
既に述べましたが、私は社会保険労務士試験で何度か失敗しています。そのことにより生じた胸のモヤモヤは、結果的に合格した時にしか晴れませんでした
この試験は易しくありません。複数回の受験になると、「余計な」プレッシャーも生じます。運にも確かに左右されます。また、合格したとしてもそこから先のステージの戦いも待っています
それでもやりたいと思うのか
やりたい、と思う方。その方が私を頼っていただけるのであれば、全力でサポートします。2018受講生はわかると思うのですが、「全力」でサポートします
毎年見ていますから。あと数点で泣いている人を。「全力」にならざるをえないわけです
昨年の終盤にも言っていたと思います。「惜しい」とか無いんですと。「178点で不合格やった、あと2点やった」ということは「本年は不合格である」ということ以外に意味はありません。それが試験です。2点差で落ちても、0点で落ちても、受けていなくても、勉強すらしていなくても、受からなかったら公的には同じですと。これは、机上の空論ではなく、一点差に泣いてきた人の実感であると
これだけの経験をして、今年の必勝を期すのであれば、この経験を必ず生かしてください。今日の感情をなるべく忘れることなく、勉強を続けてください
この試験が易しいと言えるレベルまで実力を高めてください。「余計な」プレッシャーがあっても合格できるだけの実力をつけてください。運の要素が最大限少なくなるように努力を重ねてください。今回の経験があったから実務の勉強にも耐えられた、と言えるようになってください
最後に、答練の度に言っていたことなどを
良い結果だった人も、悪い結果だった人も、気持ちを切り替えることが大切です
良い結果だったとしても、油断していれば次のステージで悪い結果となるかもしれません
今回悪い結果だったとしても、次は良い結果が出るかもしれません
今回の結果は、受験生であれば誰にとっても、ゴールではなく、あくまで途中経過です。大事なのはここから先なのですから、いずれに
せよ、今回の結果を今後に活かしていくことが大事だと思うのですがどうでしょうか
思いつくまま書いてきましたので、とりとめのない文章となりましたが、長くなりましたのでこのへんにしておきます
2月1日は平日夜クラスで民法の開講日。2月3日の日曜には以前に書きましたが京都校に待機する予定です
2月1日は授業ギリギリにしか行けないと思うので、話は聞けないと思います。じっくり話をしたい人は日曜日に来ていただければと思います。また明日、日曜の待機や今後のことを書きましょう
では今回はここまで。勝った人は油断せず、負けた人は負けたことに負けないように。本当にお疲れ様でした。