わたし、マリーちゃん
おとなりにいるのは、クロちゃん
わたしたち、同じときにふくふくちゃんのお友達として、選ばれたの
このときの私たちは希望でいっぱいだったわ
クロちゃんは「子猫 ぬいぐるみ リアル」で検索してAmazonでポチられて
私は
ノベリティのタオルかけだったのを分解されて
こんなふうに…
ふたりいっしょにふくふくちゃんの遊び相手になったんだけど…
ケリケリケリケリケリ
ギューーーーー
すやぁ
目が覚めてからの、ぎゅっ
すやぁ
ぎゅっ!からのすやぁ
そこにいてね、うごいちゃだめだよ!からのすやぁ
成長しても、だっこしてすやぁ
深夜のペットカメラに映った様子
ぎゅっとだきしめてはなさない…それが闇の中でも…
夜中のキャットタワーの中でも
そうなの、いつだって、ふくふくちゃんはクロちゃんだけを見ている
そればかりか
あぐっ!!
わたしだってここにいるのに
ふたりを、みつめることしかできない
誤飲防止のために、おリボンもとったのに…
どうして?
どうしてわたしはあそんでもらえないの?
ジーーーーーーー
どうしてなの?
この姿勢がいけないの?
背筋がピンとしすぎてるから?
クロちゃんはお顔がかわいいわね
それにひきかえ私は…
糸で縫われた目だから、キラキラしてないし、クロちゃんとぜんぜんちがう
だからふくふくちゃんは、わたしのことを見ようとすらしてくれないんだわ
いまからわたし、整形します!
目だけじゃないの、全身すべてよ
もっとかわいくなって、スタイルもよくなって、ふくふくちゃんと遊んでもらえるように、ワンチャン賭けてみる!!!
まずは、目から
これは終わったばかりだから、まだ目の周りが白く腫れているの
~丸1日経過~
とうかしら?
わたし、かわいい?
かわいくなった????
ほらぁ♪
方向性は間違ってない!!!
ということで、マリーちゃんは、再度、整形をすることにしました
(つづく)