『珍世界奇行 ヨーロッパ編』 | 胡晴の記憶の本棚

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読んだ本やその日あったあれこれ

2004年3月に出版された、都築響一 さんの

『珍世界奇行 ヨーロッパ編』 を読み終わりました。

ヨーロッパの面白スポットを紹介した本です。

 

読み終わって一番の感想は、文字が小さすぎる。

ホント豆つぶです。

写真多めの本なので、すぐ読めるとなめてかかると痛い目にあいます(笑)

予想以上なボリュウームで読んでも読んでも終わらない。

 

前半は陰惨な内容で、蝋人形の映像ではあってもかなり気がめいります。

写真がカラーなのも関係しているかも。

半分も読んだら、おなかかいっぱい。

十分堪能させていただきましたと言いたくなる。

 

そんな感じなので、信仰のページの十字架が山盛りな光景も荒んでみえてしまう。

 

気になったのは、犯罪者は顔に出ると主張し、

犯罪学を医学・人類学の面から解き明かそうとした

チェーザレ・ロンブローゾにの話。

犯罪学に関する資料を集め、刑の執行後に脳まで取り出しちゃう。

博士自身の遺言で、本人の頭部も保存されているとのこと。

 

ウィーンの葬儀博物館も気になりました。

棺のふたを閉める際、完全に死んでいるかを確かめるために、

短剣で刺して確かめていたよう。

きちんと調べてくれているわけですし、

死んでいるので痛くはないでしょうが、

気持ち的になんだかなぁという気分になる。

出来る限り遺族には見せない様に、こっそりやって欲しいです。

 

本の中で一番行ってみたかったのは、

デニス・シーヴァーズ・ハウスかな。

昔のイギリスの暮らしがそのまま再現してあって、楽しめそうです

(食事や洗濯物が干してあったりして生活感たっぷり)

 

あと、シュテファン大聖堂の地下が墓地になっていて、

ペストの時は、裸の死体がそのまま地下墓地になげこまれていたよう。

今は骨だけがあるようですが、余裕がなかったとはいえ、乱暴な話です。

匂いとか虫とか、いろいろ大丈夫だったのだろうか。

大聖堂とは思えない状態になっていたのではないかと気になります。

 

フランシス・ベーコンのアトリエの完全再現もインパクト有。

散らかりすぎて、ただの廃墟にしか見えない(笑)

よくこんなところで生活できていたなと驚きます。