みなさんは、ゲルマラジオ(ゲルマニウムラジオ)を知っていますか 。

昭和世代の私には、小学校時代の懐かしい品物です。


小学生の頃、子供部屋の二段ベッドで寝ていました。上段が私で下段は妹。中学に上がる頃は、二段ベッドを上下に分けて、それぞれの部屋で寝るようになりましたが、ゲルマラジオはその頃の思い出の品なんです。
夜9時を過ぎると、明日の準備と寝る用意をして、夜9時半ぐらいにはベッドに入っていました。
とは言っても、なかなか眠れないので、二段ベッドの上から部屋の棚に手を伸ばして、棚に置いていたゲルマラジオを取り出して、二段ベッドの上段から手の届く電灯に、ゲルマラジオのワニ口クリップを繋いで、布団の中でラジオ放送を聴いていました。

ゲルマラジオは電池の要らないラジオで、電池を気にすることなく、寝入るまでラジオ放送を聴いていました。当時、小学生の自分には、ラジオは高価で買えなかったけれど、おもちゃのようなゲルマラジオなら、自分にも買える値段で駄菓子屋さんで売っていました。

ゲルマラジオの使い方は、こうです。

ポケットラジオ説明書
操作は簡単です。電話のダイヤル、水道の蛇口、ランプスタンド、テレビアンテナの端、電灯のソケット、電気の差込み、戸外のアンテナ線等にクリップをつけてロットアンテナを静かに上下して下さい。

ゲルマラジオには小さなロッドアンテナが付いていて、アンテナを上下させることでラジオ局を選局することができ、いくつかのラジオ放送をイヤホンで聴くことが出来ました。
聴くといってもボリュームなんてありませんから、ロッドアンテナを上手に上下に調整して電波をつかまえるんです。そしてイヤホンを通して聴く音は、自分には耳元でささやくような声に聴こえ、イヤホンで聴く音楽も、自分だけに奏でてくれているように聴こえました。
この頃よく聴いていたのは、、小島一慶さんのラジオ放送だったと思います。

中学生になると、ラジオを聴くのは、ゲルマラジオからラジカセに取って代わりました。アンテナを上下に調整して聴くものだったものが、スイッチをひねってダイヤルを回し、周波数を合わせて聴くものになりました。それでも中学時代は、鉱石ラジオを作ったりしていましたが、使わなくなったゲルマラジオのことは、いつしか忘れ、行方不明になってしまいました。
でも最近、偶然に見つけたんです。\(^o^)/

ところで、スイッチをひねる?ダイヤルを回す?って聞かれそうだけど、昭和の時代は、電話もラジオもテレビも、ダイヤルを回したり、合わせたり、ひねったりして使うものだったんですよ。

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