今日は大晦日なので、最近、思い出したことを書きます。
どうしてかって、それは出掛けに手袋を忘れてしまい、月明かりの帰宅道で、子供の頃に読んだ絵本「手ぶくろを買いに」を思い出して、皆さんに話たくなったからです。
絵本の話は、ある寒い冬に冷え切った子狐の手を握りながら、母さん狐は手袋を買ってやろうと、親子で街に手袋を買いに行く話なのですが、街の灯が見える場所までくると、母さん狐は昔、人間にひどい目に遭ったことを思い出して、足が進まなくなってしまいました。
そこで母さん狐は、子狐の片手を握って人間の子供の手に変えて「お店に行って戸を少しだけ開けたら、人間の手の方を差し出して『手袋を下さい』と言うんだよ」って、お金を渡して子狐を送り出すんです。
でも、子狐がお店の戸を開けると、中から差し込む光が眩しくて、つい、狐の方の手を出して「手袋をください」と言ってしまいます。お店の人は、相手が狐だなとわかったけれど、黙って手袋を渡してくれます。
帰ってきた子狐は、母さん狐に間違った手を出したけど、手袋を売ってくれて「人間ってちっとも恐かない」と話します。
母さん狐は「ほんとうに人間は、いいものかしら」とつぶやいて、物語は終わるんです。
さて、こんな話ですが、どうでしたか。