小さい頃から問題集を解いて正解を探してきた。
与えられた問題には必ずたった一つの解答があり、そこにたどり着くのがゴールだった。

しかし人生は違う。たった一つの解答など存在しない。

人それぞれの生き方があり、たどり着く結果もまた複数だ。精一杯生きれば其れがその人の解答になる。

文章にするとなんて事はないことだが、体感として身体に落ちてくるまで、45年かかった。

これまで自分は、自分勝手に人生の理想形を決めて其れがゴールだと思ってきた

しかし、歳を重ねて失敗もし、理想には辿りつけないと感じた時、もっと別の生き方をしても良いのではないか、と気づいた。人から見れば単なる挫折かも知れないが、自分にとっては目の前がスッと開けたような気がした。

理想に辿りつけなくても、殺される訳ではない。自分が精一杯やったと感じたならば、それは立派なゴールではあるまいか。

もう少し若い頃に気づいていたら、もっと、心安らかに生きてこれたかもしれないが、こういうことは自分の経験から学んで初めて気がつくものであると思う。多分若い頃に人から聞いても、心には残らなかったのではないかと思う。

今日は休暇をとったが、明日からまた仕事だ。
自分で自分の視野を狭めないように生きていこう。