●この記事は、創作TALK 2023−24に参加しています。

 

こんにちは。創作TALK経由はじめましての方向けに、まずは自己紹介を。

あずみと申します。創作小説サークル「冬青」名義で約10年半、一次創作での同人活動を。

また「栗谷あずみ」名義で商業TL(男女恋愛)執筆をしています。

 

●記録と記憶(創作TALK/オプションテーマ)

 

記録…は、個人の手帳(ダイゴーのE1681)に、主に執筆記録(一日何枚書いたかと、着手日、完成日)と日々の覚書をつけています。

最初は予定+執筆枚数だけで、シンプルだったのですが、とにかく小説筋(しょうせつきん)をつけるため、枚数を書くんだ、できれば質も… という時期を経て、色々あり、人間活動もちゃんとしないと進んでいけないと個人的に思い、体調のほかに、読書期間、とか、部屋の片づけ中、メンタル落ち期… みたいな呟きも書くようになりました。

白紙で、「何していました?」って将来の自分に責められるよりは… 事情がわかった方が、情状酌量があるような。

自分の文字で記す、というのは、記録に残す、とその時の自分が判断したということでもあると思います。

自身が気分に浮き沈みのある、だらしない生き物である、ということを、認めるのは恥ずかしいのですが、少しずつ受け入れられているのかな、と。

記憶は年々見失いやすくなり、不定形ですが、記録をもとに呼べばまだ、頭の中にいることがわかって、安心します。

 

●振り返り

 

さて10周年を迎えましたサークル活動を中心に、一年の振り返りを。(商業はカウントが難しいので除外します)

短くまとめると、メンタルは停滞期からの復活。フィジカルは一年通して軽い不定愁訴に悩まされ続ける。でした。

 

今年の目標(完成)枚数は、原稿用紙換算200枚。一作ずつ振り返ります。

 

☆「一匹狼の反抗期」 原稿用紙6枚

 

「文フリ京都」ペーパー用、1月、1日、現代女女。

同人誌「生物実験室の彼女」の学生篇(#0.5)。寛子視点。

用意していた新刊の校正が間に合わないことがわかったので、急遽書き下ろしました。無料配布には向かない刺々な語りですね。若さを棘だと思っている節があります。

 

☆「彼女はことばで納得したがる」 原稿用紙35枚

 

「文フリ京都」新刊用(だった)、1月、9日(改稿のみ)、現代女女。

同人誌「生物実験室の彼女」の大人篇(#4)。寛子視点。

もとは2021年総括の記事にある「真夜中の反省会(仮)」です。

「他愛ないお話」の改稿なので余裕で間に合うはずだったんですが、元都知事云々あたりの裏取りが雑だったので、イベント後に時間を取ってやり直しました。

自分でもこわい… と思う話題に一番触れているので、こういうお話は気軽にwebに載せられなくて、同人誌で読む方にもじっくりお付き合いいただいて、その上で怒られるなら仕方ないなっていう……。SNSではなくて対面で話すこと、に近いのかもしれません。素面で。

 

☆「コロナ禍バレンタイン短歌ポスカ」 原稿用紙1枚

 

通販封入用、2月、1日、短歌。

今年作ったんでした? というくらい記憶にありません。うさうららさん主催のネットプリント企画「短歌ハッシュ」2020年6月号「甘」の没ネタかな? 紙がかわいい(レザック80つむぎ/桜)。

 

「病弱カレシの点滴カノジョ」 原稿用紙37枚

 

公募用、3月、5日、TL。

PCを新調しまして(LG gram)、指慣らしで何か趣味原稿を書いてみたかったんだと思います。コンテストのメールが魔法のiらんどさんからタイミング良くきたのかな?

宣伝をほとんどしていないのにPVが当社比勢いよく回って、溺愛ジャンルすご… と思いました。

 

「こんな夜にはひと匙の月果を」 原稿用紙17枚

 

公募用、5月、2日、童話風。

体調不良で初めてコミティアを欠席しまして。連休中、安静にしながらぽちぽち打っていたんじゃないかな。

プロダクト系のコラボはずっと憧れていて、こちらは受賞作品をもとにフルーツティ―を作ってくれるのだったはず。

惜しく…もなんともなくさっくりと落選しましたが、いいなぁ、現物化、あこがれだなぁ。

 

☆「ゆめの通い路」 原稿用紙13枚

 

「文フリ大阪」新刊用、4-7月、4日、現代女女。

同人誌「生物実験室の彼女」の大人篇(#4.5)。寛子視点。

このシリーズの登場人物はほぼ寛子と一佳。

エブリスタさんからも「登場人物が2人だけなのに緊張感を維持できているのは素晴らしい。」とレビューをいただいたので、基本ラインはそれを維持しつつ。

3人目を作るとするならこの人――というのが、名前だけは時々登場していた立田なので、少しだけ掘り下げたかったのです。

《平成》の教師。今、先生方、何をなさっているのかなぁ…という思いを込めて。

 

☆「未来からもきっと恋をする」 原稿用紙45枚

 

「文フリ大阪」新刊用、7-8月、20日、現代女女。

同人誌「生物実験室の彼女」の大人篇(#5)。寛子視点。

エピローグ。まさかこんなに続くとは思わなかったです、このお話。

初期稿では、#3がエピローグのつもりでしたが、コロナがあって、「一緒にいること」へのテーマが膨らんだ気がします。

一組の先輩後輩の、10年観察日記のような作品になった…かな?

学生篇で、もっとミレニアム前後の空気が出せたら良かった、と今にしてみたら思うのですが(平成レトロというらしい)あまり現代風俗描写と相性の良い文章ではないんですよね…。総集編を出す時が来たら、一工夫したいところです。

私は複雑なところをナレーションで飛ばしてしまう癖があって、#3で「黒歴史」と寛子が言ってしまっている部分について、私はエピソードをお見せした方がいいんじゃないかな、どうかな… と悩んでいる感じですが、ひとまず一区切り。

 

「アドベント(仮)」 原稿用紙5枚

 

「コミティア146」ペーパー用、11-12月、3日、ファンタジー女女。

同人誌「ワスレナウタ」の番外篇。

ずっと出す出す詐欺をしているクリスマスのお話をですね…。同人誌として準備中です。

そのお話とは特に関係ないのですが、過去の没原稿を再利用しつつ(冒頭)小さなお話に仕立てました。

このふたりは…というか、ジラが、ですね。ジラの中の苛烈さ、炎の部分、もしかしたらそれと一番相性が悪かったかもしれない、レシカの氷の部分…。

がうまく化学反応しない状態さえ作れれば、もしかしたらもう少しは良い方向に進めたのでは…?

という思考実験が終わらなくて、なんというか手前味噌ですが、好きな二人だなと、しみじみ思います。

 

以上、159枚。去年おととしと同様ペース…というか、商業を入れなければずっとこんなものかもしれませんね。

あまり自分を追い立てず、こんな感じで良い気もします。来年はもう少し楽しみたいかな。

「生物実験室の彼女」シリーズが一段落して、次の作品群の準備をしていて、「あ、同人はやっぱり自分にとって究極の遊びだな…」って思うことがありまして。

「遊びだって言うのに、どうしてこんなガチガチに固める考え方をしていたんだろう」って思って、少しモチベーションが戻ったので、今度は忘れずにいきたいです。

あわよくばチヤホヤされたいって願望は捨てきれないのですけど(悪いことでもない)、「…という型通りでなければならない」という考え方に浸されると、「それができないなら書く意味ない?」っていう方に一直線なので。

楽しく、続けたいです。

 

●出した同人誌

 

 

年末年始はお休みしていますが、pictSPACE通販してます。

 

●参加イベント

 

1月  文フリ京都

9月  文フリ大阪

11月  文フリ東京

12月  コミティア146

 

●商業

 

すべて漫画原作のお仕事となります。

素敵な先生方とご一緒させて頂くことが叶い、光栄でした。漫画にしかできない繊細な表現に触れ、たくさん"キュン"を勉強させていただきました。

本当にありがとうございました。

 

 

 

●受賞(追記)

 

エブリスタで開催の「集英社 女性向け3レーベル合同マンガ原作賞」

「生物実験室の彼女」を優秀賞に選んでいただきました。

これ以上の展開はない賞なのですが、"売れる"マーケティングから外れた女性同士の話を、どなたかが見て評価してくださったのか…と思うと、励まされる気持ちでした。いつも応援してくださる皆様も、ありがとうございます。

 

 

最初に書いたように… 今年は人間活動の方に注力せざるを得ない部分が多くて。

PCはじめ家電も次々壊れていくし、自分も健康診断に引っかかって検査の日々だし、当分引っ越しがなかったので家の物置等も大変なことになってしまい、薄々は気づいていたものの放っておいてしまってました…! なことの大整理が。大変でした。

夢の世界として大切にしていた領域もたくさんの問題を抱えて逃避先にできず…、というか、薄々知っていたような。

いや自分は昔からもっと広い範囲で多くのことを「薄々知って」いたでしょう? と思い、秋以降、メンタル面に来ていましたね…。

でも身近な人や自分のために戦士になれないのは、勇気のみならず、階級の話では? と思うとつらみ極まりけり。我だって、今年も仕事で理不尽を受けたりけり。戦えず撤退せり、哀し。階級社会のあがき方の違いが分断となりがちなのも、また哀し。

などと虚空に向けて呟きつつ… twitterがXになったのも今年でした。

 

連帯は簡単なことではないけれど。尊重を、慈愛を、心配りを。でも大切な自分を削るのはちょっとだけ。

そんな諸々な調整、140字には縮められないので、書いて飲み下していきたいなと思う年末です。

 

皆様もどうかお健やかに、今、何かで苦しくても…、また来年も、よろしくしてやっていただけますと嬉しいです。

良い年をお迎えくださいませ。