1. windows95で電話回線を用いてダイヤルアップ接続をしてネットにつなぐという動画を見た。懐かしかった。私は2000年くらいに初代のパソコンを買ってもらったが、当時最新のwindows98だった。まだ光とかADSLなどというサービスは影も形も無く、電話回線経由のネットだった。毎月合計で何時間いくらとかいうサービスで、定額制ではなく通話時間が限られているサービスだった。そのため、通話時間を気にせずずっとネットに接続するというのができなかった。ネットにつないでもメールチェックくらいしかできないし、メールを書いている時は接続を中断して時間を節約せねばならなかった。またやたらと遅く、動画どころか水着のお姉さんの写真を一枚表示するのにものすごい時間がかかる。

接続時にピーヒョロロロザザピーという気持ち悪い異音が鳴る。あの音は何だったのだろうね。ネット使用中は話し中になるので、固定電話が使えないのも欠点であった。親に「今電話使えないんだけど、ネットしてる?」と何度も聞かれた。不便なことこの上ない。この時代、携帯電話はだいぶ当たり前にはなってきたもののまだ持っていない人もいたから、固定電話は使用頻度が高かったのだ。

初代のパソコン導入時、電話のジャックとパソコンの距離が遠かったので、長い電話線(5メートル)を秋葉原に買いに行ったことを覚えている。2000年前後はまだネット中心の世界ではなく、近所の電気屋にない特殊な商品は「電車に乗って秋葉原」におでかけしないとありつけなかった。そもそも秋葉原は家電を買う町として機能していた。近所の電気屋では大して選べないが、アキハバラなら大体お気に召す商品があった。

2002年頃、ヤフオクを始めるためデジカメを買ったのが、私の秋葉原での最後の買い物となった。テレビではしきりにオノデンとかサトームセンがCMソング付きの広告をよく流していた。今はコンテンツ産業が目だつようだが、千代田区の一等地なので他の業種もたくさんあるのだろう。

2. 教育職員を略して教員と言っているだけであり、教師の正式名称は「教諭」(きょうゆ)である。私は約十年ぶりに自分の教員免許を見たが、この免許の正式名称も「高等学校教諭一種免許状」「中学校教諭一種免許状」となっている。多くの人は学校の先生の名刺なんて見たことが無いかもしれないが、名刺にも「○○科教諭」などと書く。

教員免許とは不思議なもので、学部卒だと一種免許状がもらえる。これがあれば我が国の学校で指定された科目の授業を正式に行える。学部卒業後、大学院に余計に二年行って修士号を得ると、大学院では学校教育に関わる講義や実習があるわけでもないのに、勝手に「専修免許」というのがもらえる。別に専修免許だからといってメリットは全くないが、制度上そうなっているため、私の免許状は中高合わせて4枚ある。

 

修士に行ったところで教員になるうえでは全くメリットが無いのが実情だし、教師になるなら学部卒で十分である。ただ、院卒は中学生や高校生からちょっとだけ一目置かれる。私のような背の低く、大して授業がうまいわけでもなく、声が大きいわけでもないヘッポコ教師には修士号は丁度良かったのかもしれない。