いまだに諸説がありますが
重心の位置とクラブの特性について
雑誌等で言われていることは
・重心が長い
つかまりにくい
操作しにくい
・重心が深い
芯が広い
球が上がりやすい
・重心角が大きい
つかまりやすい
私は、最後の重心角については、まったく逆であると思います。
重心角が大きいと言うことは、重心が深いという事ですが
シャフトの軸線周りの慣性モーメントは
(シャフト軸線から重心までの距離)の2乗×(クラブヘッド重量)ですから
重心が深いほど、その距離は長くなり
ヘッドを閉じにくくなります。
クラブヘッドのデータがあれば計算できますが
(重心距離の2乗+重心深度の2乗)×(ヘッド重量)が
大きくなるほどヘッドは閉じにくくなります。
*この場合の重心深度はシャフト軸線上からの水平な重心深度ですから
雑誌で出ているフェース面から垂線方向への重心深度とは違います。
実際には
フェース面からの重心深度×sin(ロフト角)-(フェースプログレッション値)になります。
また、クラブヘッドのデータに書かれている慣性モーメントは
大体がクラブの左右の慣性モーメントですので
これは芯を外した時の安定性の指標です。
机の上等にクラブを置いて、ヘッドが閉じようとするのは
地球の重力が働いているからであって
通常のスイングの中では、ヘッドの重心の重力はソール方向に働きますから
トゥダウンは起こりますが
重心が深くても、ヘッドの開閉には、影響はありません。
また、ヘッドが大きくなるほど、スイング時の空気抵抗は大きくなりますから
これも、ヘッドのローテーションを阻害する要素です。
大きいヘッドでプッシュアウトが出やすいと言うのは
空気抵抗の大きさと重心深度のせいです。
スイング時に重心を感じて振る
という話がありますが
これは???です。
もちろん、そういう感性豊かな人もいるかもしれません。
先日の筒さんのブログでありましたが
目を閉じてドライバーを手の中でくるくる回して
正しくフェースを向けたところで止めれるか
やってみましたが・・・ほとんど出来ませんw
私は大体、10度ほど開きます。
もちろん、ヘッドの重心が目標方向にあるような向きでは止まりませんが
5度や10度のずれは平気で起こります。
私はヘッドを閉じる動きが少ないので
大型ヘッド、深重心ヘッド、長尺クラブは合わないことになります。
大きくて重心の深いヘッドは一般的に易しいと言われますが
けっしてそうとも言い切れないと思います。