先週、能楽の一つである「狂言」を観劇しました。
能楽は大学の日本文化学科の「古典読解」と
「日本の美術」の受講で学んでいました。
能は何回か観ていましたが、狂言は初めてでした。
庶民の日常に起きる面白い出来事が題材です。
「魚説法」はお堂の供養を頼みに来た施主に
住職が留守のため、代わりに修行の浅い僧が、
お経をまだ習得しておらず、お経に似せて
浜育ちで得た魚の名前を唱える。
観客は魚の名前が幾つわかるか。というもの。
「二人袴」は、婿入りの男が、婿入り先の家に
行くのが不安で父親に付いてきてもらう。
ファザコンと思われたくないので
家の前で待っていてもらうが家来(太郎冠者)
に見つかって一緒に家にどうぞと言われる。
しかし、父親は袴を着けていない。
一つの袴を裾で前後に半分にして二人で
前だけの袴ということがばれないようにする
立ち振る舞いが面白い。
舞台の始めに狂言について解説があり
とても分り易かったです。
解説者曰く、「狂言には、スリルとサスペンス
はありません。愛とロマンスもありません。
狂言を見たからと言って、人生観が
変わるものでもありません」、ですと。