<白雪姫〜あなたが知らないグリム童話〜』(Blanche comme neige・仏・2019)>★★☆

 

 

原題の<Blanche comme neige>は「雪の如く白い」を意味しますが、“白雪姫“をフランス語では「Blanche-Neige」をもじったもので、王子様は登場しませんが、継母にいじめられますが目出たし目出たしの結果になると言う内容です。ただ、時代は現代、王子様は登場せず、”白雪姫“のセックス・シーンもあり、とんでもない翻案でした。

 

>クレアの母親は既に亡く、父親が亡くなって愛人のモードが経営を引き継いだホテルで継子としてこき使われています。しかし、クレールの若さと美貌にかねてから嫉妬していたモードは愛人のクレールがクレアに惹かれていることを知ると、クレアを亡きものにしようと殺し屋に依頼し、深い森の中でまたまた殺されかかりますが、たまたま近くで狩をしていたピエールに救われ、彼の家へ連れて行かれます。彼の家には双子の弟フランソワと父親のヴァンサンが住んでいます。彼女はすぐに彼らと打ち解け、そこに居続けます。近くの村の獣医・サム、書店主・シャルルと息子のクレマン、教会の神父・ギルボーなどとも親しくなります。男たちはそれぞれにクレアに魅了されますが、クレアは自分を救ってくれたピエールと深い仲になりますが、或る深夜、ピエールと間違ってフランソワとも交わってしまいます。ある日、クレアが電話したことで彼女の居場所を知ったモードは

自らの手でクレアを殺そうと村にやって来て、毒入りのリンゴやワインで殺そうとしますがその度に邪魔が入って失敗します。やっとクレアを酔わせて車に乗せ、走る車から崖下に突き落とすことに成功し、村の教会に行って神に許しを乞いますが、蝋燭の火が衣服に引火して焼死してしまいます。崖下で倒れて気絶していたクレアは救われて病院に搬送されます。昏睡しているクレアをピエールやその他の男たち7人が見守っていると、クレアが目を覚まして微笑みます。

 

継母にいじめられ、7人の小人に囲まれる白雪姫というグリム童話を無理やりに成人映画っぽいう作り直したと言う感じでした。クレアをルー・ドゥ・ラージュ、継母をイザベル・ユペールが演じていますが、個人的にはユペールはまだしも、ドゥ・ラージュが奔放気ままなだけで。身の上だけが白雪姫の変身のようですが、神秘さが感じられませんでした。