「大吉原展」@東京芸大美術館

 

 

落語にはよく出て来ますが、「吉原」と言っても今の若い世代には通じないかも知れません。江戸時代、幕府によって江戸唯一の公認の遊郭で、明治以降も形を変えて昭和33年3月まで存続していました。

私は小学生時代から吉原通いをしていました。と言っても、吉原は我が家から1.5kmほど、小学校1~2年の同級生に置屋の息子がいて、宿題をやろうと一緒に行きました。この家は小部屋がいくつもあるなとは思いましたが、それだけで実態は無関心でした(笑)その吉原も、昭和31年(1956年に売春防止法が成立し、翌年4月1日に施行されると、吉原遊廓はその歴史に幕を下ろしましたが、一部は特殊浴場(ソープランド)に転身し、現在でも存続しています。

その吉原について:
>約10 万平方メートルもの広大な敷地に約250 年もの長きに渡り続いた幕府公認の遊廓・江戸の吉原は、他の遊廓とは一線を画す、公界としての格式と伝統を備えた場所でした。武士であっても刀を預けるしきたりを持ち、洗練された教養や鍛え抜かれた芸事で客をもてなし、夜桜や俄など季節ごとに町をあげて催事を行いました。約250 年続いた江戸吉原は、常に文化発信の中心地でもあったのです。3 月にだけ桜を植えるなど、贅沢に非日常が演出され仕掛けられた虚構の世界だったからこそ、多くの江戸庶民に親しまれ、地方から江戸に来た人たちが吉原見物に訪れました。そうした吉原への期待と驚きは多くの浮世絵師たちによって描かれ、蔦屋重三郎(つたやじゅうざぶろう)らの出版人、文化人たちが吉原を舞台に活躍しました。

という趣旨で、上野公園内の東京芸大美術館で「大吉原展」が開催されていて、早速行って来ました。殆どが歌麿や広重等が描いた人気花魁の浮世絵で撮影禁止でしたが、置屋の模型だけは撮影スポットになっていて、おいらん道中も再現されていました。