<ウーマン・キング 無敵の女戦士たち(The Woman King・米・2022)> ★★★★

 

 

日本では劇場未公開の作品ですが、Amazon Primeで観ました。この映画は、17世紀から19世紀にかけてダホメ王国を守った女性だけの戦士部隊「アゴジエ」を描いたハリウッド映画ですが、数人のフランスからの奴隷商人を除いて、出演はすべてアフリカ系なので、ハリウッド調の演出はあるでしょうが、極めて民族色の濃い作品で、ストーリー以上に、現在ではかなり廃ってしまったでしょうが、ダホメの慣習や踊りなども十分楽しめました。

, Thiso Mbedu, Sheila Atim

17世紀から19世紀にかけて、アフリカの西岸、現在のベナン付近にダホメという黒人王国があり、近隣の小国との戦争で獲得した捕虜を奴隷とし海外に”輸出“して反映した一時期があったそうですが、後にフランスの植民地となり、1960年にダホメ共和国として独立し、1975年に国号をベナンに変えました。

 

>1823年、西アフリカのダホメ王国で、ナニスカに率いられた女性だけの戦士部族である「アゴジエ」は、隣国オヨに拉致されたダホメの女性を奪還したため、オヨと戦闘状態になります。新たに募集した退院の中に、父の勧める結婚を拒否して入隊したナウィもいました。厳しい訓練を経て、彼女は優秀な戦士となります。フランスから奴隷を買い付けに来た一行の中の一人は、母がダホメ人のハーフであることからナウィと親しくなります。ナニスカはナウィの左肩の傷跡を見て動揺しますが何も言いません

ナウィはマリクと話すためにこっそりと抜け出して、オヨが攻撃を計画していることを知り、ナニスカに報告しますが、ナニスカは彼女の無謀さを叱ります。しかし、ナニスカはアゴジエを率いてオヨの先遣隊を先制攻撃して撃退しますが、ナウィと他の2人は負傷して倒れている所を捕まります。一人は脱走し、一人は射殺され、ナウィは殺されかけますが、マリクが彼女を買い取り助けます。ナニスカは独断でオヨを再攻撃し、ナウィと再会します。ナウィも奮戦し、ナニスカは敵将オパと激闘の末殺害します。アゴジエは意気揚々とダホメに帰還します。ゲゾ王はナニスカの独走を戒めた後、彼女を女王に即位させます。祝宴の後、ナニスカはかつてレイプされて産んだ娘の左肩に鮫の歯を埋め込んだこkととナウィに話し、彼女が我が子であることを打ち明けます。

 

この映画は、17世紀から19世紀にかけてダホメ王国を守った女性だけの戦士部隊「アゴジエ」を描いたハリウッド映画ですが、数人のフランスからの奴隷商人を除いて、出演はすべてアフリカ系なので、ハリウッド調の演出はあるでしょうが、極めて民族色の濃い作品で、ストーリー以上に、現在ではかなり廃ってしまったでしょうが、ダホメの慣習や踊りなども十分楽しめました。ただ、立派な国王がいるのに、ナニスカが王妃でもなく、Kingに任命されたのか理解出来ませんでした。

 

アゴジェの隊員たちが皆同じような顔をして同じ制服?を着ているうえ、名前を覚えきれないので時々ストーリーがこんがらがってしまい、気楽に見られませんでした。しかし、ダホメがきちんとした王国であり、見下しているところはなく、逆に白人が奴隷商人としてマリクを除いてヒール役になっていることで不快感はありませんでした。

 

ナニスカを演じたヴィオラ。デーヴィスと言う女優はアメリカ生まれのアフリカ系ですが、アカデミー賞、エミー賞、トニー賞を受賞し、演劇の三冠王を達成したそうで、貫禄たっぷりでした。