外人観光客も大勢いて賑わうかっぱ橋道具街の北端にある台東区立中央図書館で二つの企画展が行われています。いずれも展覧会というほどの規模ではなく、入場も無料です。一つはちょっと時期尚早ですが、「花見の日記」と題して、広重から明治初頭の錦絵で上野・浅草を描いた作品を、もう一方は我が家から250m程離れたところで生まれ育った「鬼平犯科帳」などで知られる作家の池波正太郎のヨーロッパ旅行中に描いた作品の展示でした。

台東区立中央図書館の一階には「池波正太郎記念館」というコーナーがあり、彼の全作品の出版物や原稿、遺品などが常時展示されています。その一角で、彼がヨーロッパ旅行中に描いたスケッチ画がずらっと展示されています。西洋画の専門家から見れば素人の作品かも知れませんが、どれもほんわかとしたその場の雰囲気が判る作品ばかりでした。

 

因みに、池波正太郎は久保田万太郎、川口松太郎と共に、浅草生まれで「浅草三太郎」と総称されていますが、一番現代に近いだけでなく、その作品からも最も良く知られている作家です。