<骨が語る人の生と死~日本列島一万年の記録より>という展覧会が、東大総合研究博物館で開催されている、という新聞記事を読んで行って来ました。赤門ではなく正門から入ってすぐの古びた建物の中にあり、入場無料です。

博物館と言ってもそう大きなものではなく、6室ほどにこれまで東大の学者や研究グループが集めた各種の標本が部門別に展示されていて、そのうちの一室が企画展示室と言って季節ごとに変わるようで、この展覧会もその一環でした。

縄文時代から江戸時代までの人間の骨だけが時代別に展示されていて、時代環境によって変化して行く様子が判るようになっています。特に多いのが縄文人の化石で、成人儀礼として前歯を抜く習慣があったらしいとか、一旦埋葬してから家族まとめて再埋葬する風習があったらしいとか、奈良・平安時代は、仏教が定着して火葬が厳しく守られたため、発掘される人骨は少なく、戦国時代は合戦で大量の死者の一括埋葬が多いなど、勉強になりました。