<忘れ得ぬ女(CALL GIRL・ポルトガル・2007)> ★★★☆



    こんな映画見ました-忘れ得ぬ女  >

GYAOのWebサイトからポルトガル映画<忘れ得ぬ女>という2007年の我が国では劇場未公開の作品を見ました。ソライア・チャヴェスという女優が演じる高級娼婦が主人公で原題はズバリ<Call Girl>となっています。開発反対の市長を落とすためにコール・ガールが差し向けられ、市長は彼女の魅力の虜となって長年反対して来たリゾート開発を承認して謝礼に大金を貰いますが、彼女はその大金を横取りして国外へ逃亡してしまうという物語でした。



>ポルトガルの海沿いの田舎町に国際的な開発会社がリゾート建設を持ちかけて来ますが、メイレレス市長は町の環境を守るため断固として承認しません。間に入った市長の旧知モウレスは市長のスキャンダルを掴んで脅して承認させようと企み、コール・ガールのマリアを市長に近づけます。計略は成功して、市長は次第に彼女の操るままになって行きます。マリアが娼婦になる以前に交際していたマデイラ刑事は同僚のネヴェス刑事と共に開発事業の裏取引に気づいて密かに捜索を開始します。マリアの懇願で、市長は開発を承認して、代償に多額の現金を受け取ります。マリアはその金を外国へ持ち出して口座を作るため、2人でロンドン旅行に行こうと市長に提案し、市長も同意してトランクをマリアに預けます。しかし、その一方で、マリアはマデイラ刑事から収賄共犯の容疑から免責するという条件で、彼に市長の行動を密かに教えます。市長を逮捕すべく、市長とマリアが大金の入ったトランクを持って空港に現れて搭乗手続きをしているところへマデイラとネヴェスが現れ、市長を逮捕してトランクを開けさせると、中にはマリアの写真が入っているだけで札束は消えています。その騒ぎの中を、大金を横取りしていたマリア1人が飛び去っていました。



ソライア・チャヴェスが演じる娼婦マリアは確かに妖艶でグラマラスですが、色仕掛けの表情や動作がわざとらしく鼻につきましたが。それにしても要職にある初老の男性が余りに簡単にそんな彼女の虜になってしまい、収賄の罪を犯し、その金を言われるままに彼女に預けておいてドロンされてしまうというのはちょっと作為が目立ち過ぎました。狭い町だから当然、彼女の評判ぐらいは耳に入っていると思いますし、市長とあろう者が白昼からカフェで彼女と落ち合って情事に耽っていれば、当然、人の目もあって噂になると思います。又、開発汚職を追っている刑事と娼婦がかつては恋人同士だったというのも出来過ぎた設定だと思いました。とは言え、日本でもかつてチリ女性に青森県だかの農協の職員が横領した2億円もつぎ込んでおいて逃げられてしまった事件があり、女と金で人生を誤るのは洋の東西を問わない男の弱みなのかも知れません。



市民は無節操な開発に反対し、政治家は利権が絡んでその反対を押し潰し、見返りを得る、しかも、この映画では大臣まで絡んでいて、折角、マデイラ刑事が市長を収賄の現行犯として逮捕しようとするのに強い圧力をかけて押し潰してしまいますが、そのまま日本でも世界のどこでも通用しそうな図式でした。男というもののバカさ加減を描いた作品というか、女性というものの底知れぬ恐ろしさを描いた作品というか、いずれにしても見て損したという気持ちにはならない作品でした。